NTTドコモとAGCが開発した「ガラスアンテナ」を設置して“窓の基地局化”を実施!街の景観を損ねずに4G LT…

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docomoがガラスアンテナで窓の基地局かを実際に運用開始!


NTTドコモは6日、AGC(旧:旭硝子)と共同開発した電波送受信が可能な「ガラスアンテナ」を東京都内のビルにおける窓に設置して「窓の基地局化」を行うことで4G LTE向け携帯電話向けのサービスエリア拡充を2019年10月1日(火)に開始したと発表しています。

両社では昨年11月にガラスアンテナを共同開発したことを発表しており、2019年上期より設置するとしていましたが、今回、10月1日より設置したガラスアンテナが稼働したということです。なお、ガラスアンテナを用いた窓の基地局化によるサービスエリアの提供は世界初となるとのこと。

さらに商用サービスを開始予定の5Gのエリア構築にガラスアンテナを活用するため、5Gに対応したガラスアンテナの開発を行っており、今後、既存のアンテナ設置が難しかった場所での通信環境を改善し、よりきめ細やかな5Gエリアの構築にむけて取り組むとしています。5Gガラスアンテナは2019年中の開発完了、2020年中のサービス開始を予定。


ガラスアンテナを設置した窓

ガラスアンテナの施工イメージ

移動通信の通信量が増大し、高トラフィックエリアにおいてスモールセル基地局用のアンテナ増設が必要とされていますが、建物の屋上や壁面は設置場所が限定されることや街の景観を損ねることが課題となっています。これに対応するため、両社が2018年11月に窓(室内側)の表面にガラスを貼り付けることで屋外をサービスエリア化することができるガラスアンテナを共同開発していました。

そしてそのガラスアンテナを用いた「窓の基地局化」による電波送受信を10月1日に世界で初めて行い、NTTドコモの4G LTEによる携帯電話向けのサービスエリア拡充を開始し、ガラスアンテナが通常のスモールセル基地局と同等のエリア化を行えることが確認できたということです。ガラスアンテナはサイズが約850×212mm、質量は約2.5Kgで、主な仕様は以下の通り。

【ガラスアンテナ単体仕様(チルト角20°/30°タイプ有)】
周波数 3.44〜3.52GHz帯
利得 9dBi前後
半値幅(垂直面) 約30deg.
半値幅(水平面) 約30deg.
F/B比 12dB以上
耐電力 1.5W以下
VSWR 2.0以下

※機種による

ガラスアンテナは既存の窓に透明なガラスアンテナを設置するだけとなるので街の景観を損なわず、建物の内側から施工するので足場設置や土台工事が不要というメリットがあります。利用できる周波数帯は4G LTE用では3.44〜3.52GHz帯、予定している5G用では3600MHz〜3700MHzおよび4500MHz〜4600MHzとなっています。

また自在な設置箇所とビーム形成技術によって柔軟なエリア設計を可能とするスモールセルを構築でき、ガラスに近づくことによってガラスアンテナの性能が変わる影響を抑え、アンテナ本来の持つ性能を引き出す技術である新開発の「Glass Interface Layer」の効果によって窓のガラスを通過した際の電波の減衰・反射を抑えるようになっているということです。

記事執筆:memn0ck

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・報道発表資料 : (お知らせ)ドコモとAGC、『窓を基地局化するガラスアンテナ』によるサービスエリア提供を開始 | お知らせ | NTTドコモ

(引用元:livedoor news)

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