シャープが折り畳み可能な「フォルダブルスマホ」のコンセプトを展示!IGZO技術を応用して焼き付きしに…

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シャープも折り畳んだり曲げられたりする有機ELディスプレイを開発!


シャープが都内にて報道関係者向けに新技術・製品展示を4月10日に行い、新たにフォルダブルスマートフォン(スマホ)などに利用できる折り畳んだり曲げられたりするOLED(有機EL)パネルなどの最先端技術を披露した。

フォルダブルスマホに関してはサムスン電子製「Galaxy Fold」(日本での発売は未定)の試作機に発生したディスプレイの不具合によって発売日が延期となったこともあり、その折りたたみ構造に対しての期待と不安があるのが現状だ。

一方で今回、シャープのフォルダブルOLEDはあくまで利用例としての展示であり、同社では「フォルダブルスマホを実際に発売するというわけではない」としているが、こうした動きを受けて部品の耐久性はより厳しいチェックが必要になることは間違いないだろう。

今回はシャープの新技術・製品であるフォルダブルOLEDをはじめとする、同日に展示されたさまざまなOLEDデバイスを写真と動画で紹介していく。

シャープが展示した自社開発のフォルダブルOLEDは「内折り(谷折り)」および「外折り(山折り)」のどちらでも可能だとしているが、展示されたサンプルは6.18インチの内折り式であった。イメージとしては折り畳んだ状態ではフィーチャーフォン(従来型携帯電話、いわゆる「ガラケー」)のようなコンパクトなサイズ感で開くと大画面スマホと言ったところだ。

このように折り畳むことが前提であれば、スマホでは一般的となった薄い板状である必要もなく、外観のデザインにも自由度が生まれるのではないだろうか。

表示部分はガラスではないため、直接柔らかめのプラスチックを触っているような感触だ。

サンプルということで、ケースとディスプレイの合わせができていないこともあり、フォルダブルOLEDの状態を見ることができた。ヒンジ部分でOLEDが曲げられていることがわかる。

構造上、厚手の保護フィルムなどを貼った場合、折りたたんだ状態ではOLEDに対して常に圧が掛かることとなりそうなので、保護フィルムの使用は厳しそうである。なお、表示色やコントラストなど表示部分に関しては、OLEDらしい美しい色彩と黒が締まった表示であった。

今回は折り畳んでコンパクトになるというサンプルであったが、他社のフォルダブルスマホと同様に開いた状態がタブレットサイズになるような大画面化することも可能だという。

折り畳みはできないが、形状に合わせた表示が可能なフレキシブルOLEDの展示も行われていた。こちらはスマホだけではなく、ウェアラブルやサイネージなどのさまざまな用途が考えられる表示デバイスである。

その他、車載用のフレキシブルOLEDパネルのサンプル展示も行われていた。コンセプトは折り曲げた部分にUI(ユーザーインターフェイス)を配置して表示とUIの垣根を取った新しいデザインだ。

これまでは表示デバイス込みの操作パネルを立体的なデザインに落とし込むには表示パネルと操作ボタン分けて作る必要があったが、すべてがディスプレイとすることで部品点数が減り、今表示している情報に沿った操作ボタンを表示することも可能だ。

自由な形状にできることで、取り付け位置やインテリアデザインにも革命をもたらすだろう。これらの新技術・製品の展示については以下のムービーでも紹介しているので、実際に折り畳む様子などを動画で確認して欲しい。

動画リンク:https://youtu.be/CzuLrrPV8cU

このように折り畳んだり、曲げたりといった新たな領域の製品を開発できそうではあるが、一方で有機ELと言えば、長時間表示による焼き付き問題が気になるのでないだろうか。

特に2〜3年という短いサイクルで買い換えが行われるスマホとは異なり、自動車はもっと長い年月で使用し、同じものがずっと表示されていることが当たり前であることから焼き付きを回避するのは難しい。

何よりも画素の焼き付きによって本来とは違った情報に見えてしまっては大問題だ。したがって、これまでは液晶を使ったディスプレイがほとんどである。

有機ELの焼き付きは発光する画素が劣化して電荷がリセットされないことにある。本来であれば黒表示となる部分が常に発光した状態となるためにその部分が焼き付いて見えるというわけである。

有機ELを採用するデバイスではこうした焼き付きをデバイス上でモニタリングし、焼き付いて見える部分の電荷を調整する機構を持っているが、デバイスのノイズもあって微細な情報を拾うことが難しい部分があるという。

シャープはこれまで液晶で採用してきたIGZO技術を自社のOLEDにも応用することで、低ノイズ化を実現し、さらにモニタリングデバイスを外付けとした「外部補償システム」で画素の状況を正確に判断することが可能としている。

このIGZO技術を採用したフレキシブルOLEDパネルはスピードメーターなどの表示の他にフロントガラスの両サイドのAピラーをOLED化することで、フロントカメラの映像を合わせて視界が開けた前面パノラマビューを実現することもできそうだ。

記事執筆:mi2_303

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(引用元:livedoor news)

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