3日放送の「週刊 ニュース深読み」(NHK総合)で、東京電力福島第一原子力発電所(福島第一原発)の廃炉に向けて、かつてテレビの部品として使用されていた「真空管」に注目が集まっていると紹介された。「真空管」を用いた強放射線に耐えうる新型カメラが開発中であるとのこと。
番組では、2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震と津波の影響によって、放射性物質の放出を伴った福島第一原発の事故の現状と今後を特集した。
国や東京電力の方針では、2011年から40年後の2051年には福島第一原発の廃炉を完了させると決定している。
廃炉完了までのロードマップでは、事故から2年以内に「使用済み燃料」の取り出しを開始、事故から10年以内に「燃料デブリ」の取り出しを開始するとしていた。事故から30〜40年後には取り出し完了、建物解体、廃棄物処理をするというが、実は詳細な処理方法などにおいて決定していないこともあるというのだ。
福島第一原発の4号機においては、2014年に「使用済み燃料」の取り出しを完了しているが、1号機〜3号機は現在も未完了だとか。問題のひとつに「燃料デブリ」への対応があるとされる。「燃料デブリ」とは、溶けた燃料の塊で、その位置や量、放射線量が現在もきちんと把握できていないのだという。
この確認は人間ではできないため、ロボットを開発して作業を進めようとしている。だが、強い放射線によってロボットが停止してしまうなどの理由で、思うように進捗していないのが実情だそう。
NHK解説委員の水野倫之氏によると、ロボットに搭載されているカメラに使われる半導体は放射線に弱いため、すぐに壊れてしまうのだとか。そこで現在、あるメーカーでは、かつてテレビの部品としても使われていた真空管を用いたカメラを開発しているというのだ。
「非常に強い放射線を当てて、試験をやっている」と語る水野氏は、施設内に導入しても1週間以上は動作可能な見通しが立ってきている段階であることを話していた。
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(引用元:livedoor news)
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