金正恩氏が見せる「人間愛」…実録の娯楽小説を介して行う思想教育とは

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1日深夜放送の「じっくり聞いタロウ 〜スター近況(秘)報告〜」(テレビ東京系)で、北朝鮮マニアの毎日新聞記者・鈴木琢磨氏が、同国が行っている思想教育の一端を明かした。

番組では、昨年9月に放送した「タブーに斬りこむ! ヤバイ話 大暴露SP!」から、未公開場面を一挙放送。その中で、ゲストとして登場した鈴木氏が、同国民の思想教育用に書かれた小説を紹介していた。

厳しい統制下にある北朝鮮では、娯楽に飢えた民衆に対し、実録の娯楽小説を介して思想教育を施しているそう。よりすぐりの作家らが「4.15文学創作団」として集められ、整った執筆環境を提供されながら、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を称える作品を書いているのだとか。

最近読んだ中で一番面白かった作品として、鈴木氏は、同国の文芸雑誌「朝鮮文学」掲載の作品を挙げた。この作品は、北朝鮮が2012年4月に起こしたある失態を題材にしているそうだ。

当時、北朝鮮は軍事力の高度化を提示するべく、人工衛星という建前で弾道ミサイルを発射。しかし、世界各国から新聞記者を集めた場で、ミサイルは空中爆発を起こし、打ち上げはあえなく失敗に終わった。

これは北朝鮮が世界に恥をさらした一件で、本来であれば隠すはずなのだが、あえて小説の題材にしたという。なんでも、金委員長が「失敗した科学者たちを処罰しよう」という流れを退け、科学者たちになぜか「サッカーをしろ」と命じたそうだ。

その後に行われた責任追及大会の席上、ある科学者が「1点取られましたけど2点返しました」とサッカーの試合結果を報告。すると金委員長は「1点取られても2点返せばいいように、1度失敗したとしても、次に成功すればいいではないか」と諭し、真偽は不明だが懐の広さを示したという。

このように、金委員長は一貫して「人間愛にあふれた最高指導者」として描写されているそうだ。

鈴木氏は「これを読むと、もちろん半信半疑の人もいるでしょうが、『なかなかいい王様じゃないか』と(思う人もいる)」と、作品が与える効果を指摘する。そして、若年指導者である金委員長が自国の同世代の心をつかむべく、このような新しい形の対策を取っていると持論を展開していった。

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(引用元:livedoor news)