京セラがスマホなどの携帯電話端末事業を投入製品を絞ることを含め縮å…

0

京セラが2023年3月期第3四半期(2022年10〜12月)決算説明会を開催!


京セラは1日、2023年3月期第3四半期(2022年10〜12月)の決算説明会を開催し、同期累計(2022年4〜12月)における売上高が1兆5,264億9,700万円(前年同期比+12.6%)と第3四半期累計としては過去最高を更新したものの、営業利益は1,138億8,400万円(前年同期比▲3.9%)、純利益は1,187億8,300億円(前年同期比▲0.9%)と増収減益となったことを発表しています。

特に減益となった主要因としてソリューション分野のコミュニケーション部門における携帯電話端末事業の大幅赤字のほか、コスト増やスマートフォン(スマホ)関連部品の需要減少に加え、一時費用を約100億円形状したことの影響だとしました。なお、コミュニケーション部門は売上高1,471億5,500万円(前年同期比▲438億5,100万円)、営業減益55億5,300万円(前年同期比▲169億1,100万円)となっています。

これにより、2023年3月期通期業績予想についても売上高は2兆円と変更がないものの、営業利益や純利益については期初の2022年4月時点の1,740億円および1,540億円からそれぞれ1,200億円および1,240億円に引き下げました。同社では2023年3月期に入ってから携帯電話端末の販売台数が大幅に減少していることが明らかにされてきましたが、説明会に登壇した同社 代表取締役社長の谷本秀夫氏は改めて「一番大きいのは携帯電話事業の赤字拡大」だと説明しました。

これまでもBtoBに軸足を置くため、携帯電話端末も法人向けに販売を強化していくとし、すでに発表しているソフトバンクグループと共同で行
っている5Gのミリ波を活用したバックホールシステムなどのインフラ分野へ軸足を少しずつ移しながらコミュニケーション事業を回復させていくとしていましたが、谷本氏はさらに「投入する機種を絞るなど、縮小方向に行く」としました。

京セラではスマホを含む携帯電話端末を主に日本と北米で展開しており、販売台数は公表していないものの、昨今は5G対応製品の投入が遅れたこともあり、特にスマホについては日本でも北米でも販売台数が大幅に減少し、その影響で赤字となっています。そのため、5G対応の新製品を投入していくことや値上げなどの施策は行っているとしつつ、今期の回復は見込めない状況だとしていました。

また同社が展開している日本や北米における個人向けはiPhoneのシェアが高く、2023年3月期第2四半期の決算説明会では谷本氏は質疑応答にて「当社が復活することはないと考えている」といった発言もあり、DX推進を含めた企業向けへの展開や基地局関連などのBtoB事業を伸ばしたいと考えているながらもコミュニケーション事業の回復には「1〜2年程度は掛かるだろう」としていました。

<京セラ・コミュニケーション部門の売上高および利益(単位:百万円)>
期間 売上高 利益
2021年度3月期 1Q 49,737 1,697
2Q 57,725 2,213
3Q 57,464 2,996
4Q 67,813 7,691
2022年度3月期 1Q 55,257 2,100
2Q 65,281 5,431
3Q 70,468 3,827
4Q 71,300 3,930
2023年度3月期 1Q 47,501 ▲746
2Q 51,043 ▲1,999
3Q 48,611 ▲2,808

そうした中で今回、携帯電話端末事業については縮小方向に行くとし、投入する機種を絞るなどしつつ、赤字幅を減らしていると説明しました。また谷本氏は「(携帯電話端末事業を)すぐにやめてしまうということは(利用者がいるので)難しいが、軸足を違う方向に向けることを1〜3月に決めたい」と語りました。実際にスマホでは2023年3月期になってから日本市場ではメーカー版の「DIGNO SX2」や「DIGNO WX」、au向け「DIGNO SX3」といった法人向けに加え、個人向けではY!mobile向け「Android One S10」しか発売していません。

一方でフィーチャーフォン(ケータイ)はすでに発表されている機種も含めると、SoftBankおよびY!mobile向け「DIGNO ケータイ4」や「DIGNO ケータイ4 for Biz」、NTTドコモ向け「DIGNO ケータイ KY-42C」および「DIGNO ケータイ カメラレス KY-43C」、「キッズケータイ KY-41C」と着実に新製品を投入しています。ただし、ケータイ自体の販売台数がかなり減少している影響もあると考えられます。その他、携帯電話端末用の部品についても在庫が溜まっているとしていますが、これについては今後、回復傾向になると予想されています。

記事執筆:memn0ck

■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX – Facebookページ
・決算説明会資料 | IRライブラリー | 株主・投資家の皆様へ | 京セラ

(引用元:livedoor news)

0