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HHKBシリーズの最新キーボードを試した! |
PFUは10日、キーボード「Happy Hacking Keyboard」(HHKB)シリーズの最新ラインナップとなる3グレード16モデルを発売した。
今回、新たにラインナップされたのは「HHKB Professional」シリーズで、Bluetoothにより最大4台までの機器と接続して接続機器を簡単に切り替えができ、かつUSB Type-Cによる接続も可能なハイブリッド仕様の「HYBRID Type-S」と「HYBRID」、Bluetooth接続には対応しない「Classic」の3グレード。
その中から今回は、HYBRID Type-S(日本語配列)のレビューをお届けする。
■HHKBとは
HHKBは1996年12月に初代モデルが発売されて以来、これまで時代のニーズにあわせて様々な進化を遂げてきた「高性能コンパクトキーボード」シリーズ。押し心地や使いやすさはもちろん、コンパクトという点が重要な特長でもあり、その大きな要素のひとつに10キーの非搭載がある。無駄を削ぎ落した軽量コンパクトな設計は「プログラマーが生涯使える理想的なキーボード」を目指して開発されている。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/9/e/9e3a3_684_a7dba0a6f3e4fe1e28c91165bb58a71d.jpg)
これまで発売されたモデルをまとめたヒストリー
今回の新モデルを発表した会場において、歴代モデルと今回の新モデルについて説明員に話を聞いた動画を紹介する。
■新製品のラインナップ
歴史あるキーボードブランドではあるが、今回のように3グレード、16モデルという数を一気にラインナップしたのは初めてのこと。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/b/5/b58da_684_8b1cf555a2d6f33c3b56617978de430b.jpg)
ラインナップは以下の通り。
●HYBRID Type-S:35,200円(税込み)
・英語配列/墨(PD-KB800BS)
・英語配列/白(PD-KB800WS)
・無刻印/墨(PD-KB800BNS)
・無刻印/白(PD-KB800WNS)
・日本語配列/墨(PD-KB820BS)
・日本語配列/白(PD-KB820WS)
●HYBRID:30,250円(税込み)
・英語配列/墨(PD-KB800B)
・英語配列/白(PD-KB800W)
・無刻印/墨(PD-KB800BN)
・無刻印/白(PD-KB800WN)
・日本語配列/墨(PD-KB820B)
・日本語配列/白(PD-KB820W)
●Classic:25,300円(税込み)
・英語配列/墨(PD-KB401B)
・英語配列/白(PD-KB401W)
・無刻印/墨(PD-KB401BN)
・無刻印/白(PD-KB401WN)
Classicには日本語配列が用意されていないので、注意が必要だ。
なお、HYBRIDよりさらにワンランク上のフラッグシップモデルという位置づけのHYBRID Type-Sは、Speed(高速タイピング性)とSilent(静粛性)に優れるキー構造を採用している。
■開封から同梱品をチェック
ここからは、「HHKB Professional HYBRID Type-S」のレビューをお届けする。まずは同梱品などパッケージ内容をチェックしていこう。なお、今回レビューするモデルは、HYBRID Type-S 日本語配列/白(PD-KB820WS)だ。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/c/6/c68ae_684_baf99c5390d8e1999be007468ae4cb7c.jpg)
本体が収められている個装箱
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/9/4/94a21_684_ec7b443aa6ad1d8c66a761279928b828.jpg)
開封してキーボードと対面
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/3/0/30c78_684_5943d54f5d21ba8fdf08ff5b0865cf37.jpg)
本体および内容物一式
キーボード本体のほか「取扱説明書」「安全上のご注意」「Macでキーボード設定アシストを設定する場合の注意事項」「【重要なご案内】Mac OSでご使用んおお客様へ -Bluetooth接続に関する留意事項について-」と、「単3形アルカリ乾電池(動作確認用)×2本」が同梱する。
キーボードは、USB Type-CケーブルでPCと接続できるが、ケーブルは同梱しないため、利用する場合は、別途用意する必要がある。ただし、Classicにはケーブルが付属する。
■キーボードの仕様をチェック
それでは、キーボード本体のサイズ感や仕様をチェックしていこう。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/c/3/c37e9_684_20ac662fe8726cb75d260e0573b68e68.jpg)
スマートフォン(Android One S5)とのサイズ比較
前述のように、HHKBは軽量コンパクトな設計が特長のため、片手でカンタンに持ち歩けるサイズ感を実現している。
HYBRID Type-SおよびHYBRIDのサイズは、W294mm×D120mm×H40mm (キートップ上面まで)、電池を含まない重量は540g。
Classicのサイズは、W294mm×D110mm×H40mm (キートップ上面まで)、ケーブルを含まない重量は530g。
HYBRID Type-S・HYBRIDと、Classicのサイズや重量のわずかな違いは、乾電池を収納する電池ボックスの有無の違いによるものだ。
上記の画像では、5.5インチのディスプレイを搭載するスマートフォン「Android One S5」(シャープ製)と並べてみた。参考までにAndroid One S5のサイズは、約W71mm×H148mm×D8.1mmとなっている。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/3/2/321e6_684_cf6526f64d39cff2699ce1edbc4bfe9e.jpg)
キーボード左上には「HHKB Professional HYBRID」のロゴ
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/8/b/8b067_684_23fd225e757e338ac8503be5c2634cc1.jpg)
キーボード右上には「Type-S」のロゴ
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/8/4/84b07_684_096094a064d3f75e002f6bf0eb16f2c4.jpg)
オリジナルデザインのキーも配置されている
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/a/0/a034e_684_87c9a50745d152474c379f9fb5d8dbc4.jpg)
日本語配列には上下左右の方向キーを搭載する
キーボードには5種類のデザインキーが配置されている。HHKBロゴの「HH」をあしらったキーは「半角 / 全角」、「◇」(ひし形)をあしらったキーは「Windows」、2本の矢印に「\」が入ったキーは「無変換」、2本の矢印が「○」をかたどったキーは「変換」、「Kana」キーは「カタカナ / ひらがな / ローマ字」が割り付けられている。ちなみにMac OSでは異なる割り付けがされている。
この割り付けキーを含め「Fn」キーの使い方やペアリングおよび動作モード切り替え時のキー操作などについては、取扱説明書でも記載されているので、実際に使用する場合は、そちらも参考にしてほしい。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/d/b/dbca3_684_d116f00dae1f95daaa5f258e018c48ca.jpg)
キーボード裏面
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/2/a/2a5f6_684_11e74c15a21e6656f1d34cf4cf256719.jpg)
DIPスイッチ
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/2/1/21bcc_684_b736c14cc521b1642b2e9b1ffc2eec30.jpg)
キーボードの側面
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/1/d/1d058_684_8fe3d1374e0630b3cc0d5ec2fd22057e.jpg)
電池ボックスのカバーを開けたところ
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/6/f/6f8dc_684_712e765e1e7979df5ce5e3aa483b5416.jpg)
USB Type-C コネクター
キーボードの裏面には高さ調整ができるチルトのほかに、設定モードの切り替えができるDIPスイッチを搭載する。
側面には、電源ボタン、電池ボックス、USB Type-C コネクターを搭載している。なお、HYBRID Type-SおよびHYBRIDともに、USB Type-Cケーブルを接続した場合は、ケーブルからの給電が可能なため、乾電池をセットしなくても利用できる。
■Bluetoothで複数のデバイスに接続してみよう
ここからは実際にスマートフォンとWindows PCにBluetooth接続してみたので、その手順や使い勝手の印象などを紹介する。
HHKBシリーズにおいて、前モデルとなる2016年発売の「HHKB Professional BT」が、Bluetooth接続に対応した最初のモデルとなる。最大4台までのデバイスにBluetooth接続ができる仕様は、「HHKB Professional BT」と、今回のHYBRID Type-S、HYBRIDは同様だが、HYBRID Type-S、HYBRIDで進化したポイントは、接続するデバイスをキー操作で切り替えることができるようになった点だ。
これにより、複数デバイスでHHKBを使う際の利便性が圧倒的に向上している。
切り替え操作は「Fn」+「Control」+「1〜4(のいずれかのキー)」で可能。ペアリングする際に、接続するデバイスを1〜4に登録することで、ペアリング後に切り替えできるようになる。
今回は、スマートフォンを「1」に、Windows PCを「2」に登録してみたので、まずはその手順から紹介していく。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/9/d/9dc00_684_30e024251f466d610a8623b4f7203ebf.jpg)
Bluetooth接続画面で「HHKB-Hybrid_1」を選択(左)、ペア設定コードをキーボードに入力する(中央)、接続完了(右)
キーボードの電源を1秒以上長押しすると電源が入り、ペアリングモードに移行する。初めてデバイスを登録する際は「HHKB-Hybrid_1」がデバイス側に表示されるので、それを選択してペアリングすれば「1」に登録される。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/c/8/c8868_684_27bea4ddb62ccb66831cf07e03c3ae77.jpg)
物理キーボードの設定(デフォルト)(左)、キーボードレイアウト変更画面(中央)、物理キーボードの設定(日本語配列)
今回接続したAndroid One S5では、物理キーボード設定がデフォルト状態でも操作はできたが、いくつかキーの配列が異なっていたので、「日本語 109A 配列」に設定した。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/2/a/2a945_684_5c372a92a45bff3c1f03fae78e7a4bd3.jpg)
キーボード(文字入力)の変更
ちなみに、スマートフォン側のキーボード(文字入力)も「Gboard」に設定すると、Windows PCと同様に「Fn」+「F10」で、半角英数に変換できるので便利だ。
普段のスマホ操作では「Simeji」をメインで使っているが、simejiではこの「Fn」+「F7〜10」が反映されないかつ、日本語・英語の切り替えはスマホ上のキーボードをタッチ操作で切り替えないといけないので使い勝手はよくなかった。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/1/6/16f2f_684_8998e2e7b9767f1b62fda9f3188845f8.jpg)
ペアリング追加画面(左)、ペア設定コードをキーボードに入力する(中央)、接続完了(右)
続いて、キーボード側の「2」にWindows PCを登録する。PC側ではスマートフォンと同様に、Bluetoothの接続画面からペアリングをするだけなので難しい操作は必要ない。
しかし、キーボード側で2回目以降(デバイス追加)の登録する場合には、1回目とは若干手順が異なる。
まずは、電源ボタンを1秒以上長押しして電源を入れるところまでは同じだ。その後、「Fn」を押しながら「Q」を押す。すると、キーボード右上のLEDインジケーターが青色に点滅してペアリングモードに移行する。
さらに、「Fn」+「Control」+「1〜4(登録したい数字キー)」を押す。今回、Windows PCは「2」に登録するので、「Fn」+「Control」+「2」を押す。すると、PC側のBluetooth接続「デバイスを追加する」の画面には「HHKB-Hybrid_2」が表示されるので、それを選択してペアリングをすれば操作は完了する。
これらの手順が完了すると、
「Fn」+「Control」+「1」=Android One S5
「Fn」+「Control」+「2」=Windows PC
と、2台のデバイスをキー操作で切り替えて使うことができた。
なお、USB Type-Cケーブルを接続したデバイスの操作に切り替えたい場合は、「Fn」+「Control」+「0」となる。
Bluetooth接続4台+USB Type-Cケーブル接続1台、合計で最大5台までのデバイスを1台のキーボードで操作できるようになるのだ。
切り替えは、各キーを押してからワンクッション置く感じだ。体感的には1秒ほど待つイメージなので、キー押下と同時にデバイスが切り替わるワケではないので、その点はあらかじめ認識しておいたほうがいいかもしれない。
なお、HYBRID Type-S、HYBRID、Classicともに、PFUが運営するWebオンラインショップ「PFUダイレクト」での販売となっている。
実際に試してみたいという人のために、5カ所のタッチ&トライスポットが用意されているので、気になる人は足を運んでみよう。
・SUPER CLASSIC 表参道店
・SUPER CLASSIC 大阪店
・SUPER CLASSIC 名古屋店
・アシストオン 神保町店
・原価BAR 五反田店
最後に、これまで説明したマルチぺアリング機能の切り替えに加え、キーマップ変更ツールによるキーカスタマイズの様子を動画で紹介する。
![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/0/8/082a3_684_2e96619b4a12f7ddf7be497fbda4ce7f.jpg)
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(引用元:livedoor news)