Googleのスマホなど向け次期OS「Android P」をSIMフリースマホ「Essential Phone PH-1」で試してみた!…

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SIMフリースマホ「Essential Phone PH-1」でAndroid Pを試す!


既報通り、Googleは8日(現地時間)、アメリカ・カルフォルニアにて開発者向けイベント「Google I/O 2018」( https://events.google.com/io/ )の基調講演を行い、スマートフォン(スマホ)やタブレットなど向け「Android」の次期メジャーバージョン「Android P」についての詳細を説明し、新たにGoogle製スマホ「Pixel」シリーズ以外の一部メーカー製品でAndroid Pを試せる「Android P Beta Devices」が発表されました。

Android P Beta DevicesはSony Xperia XZ2(型番:H8216・H8266・H8296)」および「Xiaomi Mi Mix 2S」、「Nokia 7 Plus」、「OPPO R15 Pro」、「vivo X21」、「vivo X21UD」、「OnePlus 6」、「Essential Phone PH-1」の8機種で、これらの機種でAndroid Pが利用できるとのこと。

すでにこれまで提供されてきた「Pixel 2」や「「Pixel 2 XL」、「Pixel」、「Pixel XL」と同様に同日より開発者向けプレビュー版「Android P Developer Preview」のベータ版となる「Android P Developer Preview 2(incremental update)」が提供開始されています。

この中では日本国内でローミング以外で法的に利用して良いことを示す技術適合証明などの認証(いわゆる「技適マーク」)を取得しているのは「Essential Phone PH-1」のみということで、ようやく日本でも安心してAndroid Pが実機で試せる環境が整いました。

そこで今回は手持ちのEssential Phone PH-1に実際にAndroid Pを導入してみましたので、やり方とざっくりと現状のベータ版におけるAndroid Pの紹介をしたいと思います。なお、導入にはWindowsやMac、Linuxといったパソコン(PC)が必要となりますのでご注意ください。

【Essential Phone PH-1をAndroid Pにする】

・Android P Beta Device用ファイルをダウンロードする

まずPCのWebブラウザーで「Android P Beta Devices」からEssential Phoneの「ベータをダウンロード」をクリックし、Essentialの「Android P Developer Preview Overview」に行き、内容を確認して「Download and Flash the Android P Developer Preview」を選択します。

すると、名前(Name)とメールアドレス(Email)とEssential Phone PH-1のシリアルナンバーを入力する欄が表示されるので、それぞれを入力して「I acknowledge that my use of the Android P Developer Preview for Essential Phone is subject to the Essential Terms of Service」にチェックを入れ、同意したら「Submit」を押します。

なお、シリアルナンバーはEssential Phone PH-1のIMIEなので事前に場合はEssential Phone PH-1で「設定」→「システム」→「端末情報」→「端末の状態」からIMEI(数字)を確認しておきます。


Essential Phone PH-1でIMEIを確認

そうしたら新たに表示される「Download(OTA)」をクリックしてAndroid Pにするためのファクトリーイメージをダウンロードします。念のために説明しておきますが、Download(OTA)は現在使っているEssential Phone PH-1の環境を残したままネットワーク経由によるソフトウェア更新(OTA)をするようにバージョンアップができるもの。

一方でもう1つある「Download(Fastboot)」というのは一度初期化して導入するいわゆる“クリーンインストール”のようなもので、仮にDownload(OTA)によるAndroid Pの導入に失敗した場合はこちらを試すと良いでしょう。またそれでもダメな場合は元のAndroid 8.1(開発コード名:Oreo)に戻したり、工場出荷状態にしたりして諦めたほうが良さそうです。

Download(OTA)でダウンロードされるファイルは「PH1-OTA-PPR1.180412.048.zip」でした。ファイルのハッシュは以下の画像の通り。ファイルサイズは約1.1GBでしたので、ダウンロードするには無線LAN(Wi-Fi)環境のほうが良いと思われます。

・Essential Phone PH-1でadbを使えるようにする

続いてEssential Phone PH-1で「Android Debug Bridge」(いわゆる「adb」コマンド)を使えるようにしたり、ファクトリーイメージを導入できるようにOEMアンロックを行います。そのためにEssential Phone PH-1で「設定」→「システム」→「端末情報」の一番下にある「ビルド番号」を連続で素早く押します。

途中でロックをかけている場合にはロック解除を求められるので解除すると「これでデベロッパーになりました!」と表示されるので、もう一度「システム」に戻ります。それまでなかった「開発者向けオプション」が表示されているのでそれを選びます。

開発者向けオプションを表示して「OEMロック解除」をオンにして「有効にする」を押します。また「USBデバック」もオンにしておきます。これでOEMアンロックとUSB接続によるadbコマンドが使えるようになりました。PCでadbコマンドを使えるようにする方法は省きます。


OEMアンロック

・いよいよEssential Phone PH-1にAndroid Pを導入する

Essential Phone PH-1をPCにUSB接続し、Windowsならコマンドプロンプト、Macならターミナルでadbコマンドが使えることを確認し、コマンドプロンプトやターミナルで先ほどダウンロードしておいたファクトリーイメージが保存されているフォルダーに移動しておきます。

Essential Phone PH-1の電源が入った状態からPCのコマンドプロンプトやターミナルから「adb reboot bootloader」を入力して決定キーを押します(Essential Phone PH-1の電源を切ってから電源キーと音量下キーを同時に長押してもOK)。黒い画面が表示されるので、音量下キーを2回押して「Start」だったところが「Recovery mode」になったら電源キーを押します。

少し待つと赤い感嘆符が付いた寝ているドロイド君が表示されるので、電源キーを押しながら音量上キーを押して離します。

Android system recoveryが起動するので、音量下キーを押して「apply update from ADB」を選択し、電源キーを押します。「Now send the package you want to apply to the device with “adb sideload “」と表示されるので、パソコン(PC)とmicroUSBケーブルで接続し、PCのコマンドプロンプトまたはターミナルで「adb sideload PH1-OTA-PPR1.180412.048.zip」を実行します。

すると、パーセントで進捗が表示されて終わると、PCには「Total xfer: 2.00x」、Essential Phone PH-1には「Install from ADB complete」と表示されるので、Essential Phone PH-1の電源を音量キーで「Power off」を選んで電源キーを押して切ります。電源が切れたら再度電源を入れ、きちんと起動すれば導入完了です。

【ざっくりとEssential Phone PH-1のAndroid Pを紹介する】


Essential Phone PH-1のAndroid Pのホーム画面(画像=左)とAndroid Beta Programに参加したことの画面(画像=右)

最後にざっくりとEssential Phone PH-1のAndroid P Developer Preview 2を紹介しておきます。ホーム画面はほぼ変わりませんが、画面下のナビゲーションバーにあるボタンからアプリ履歴がなくなっているのがわかります。

アプリ履歴は画面下部から上にスライドすると表示されるようになっており、もう一度スライドしたり、長めにスライドするとアプリ一覧(ドロワー)が表示されるようになっています。

またアプリ一覧はこれまでの縦にスクロールするタイプではなく、横にスクロールする最近のiPhoneなどと同じとなっていて、表示されているアプリのサムネイルを上にスワイプ(なぞる)とアプリ履歴から消すことができます。

なお、以前はできていたと思うアプリ履歴を全部一気に消す機能は現時点では見当たりません。操作性として大きく変わったのはそれくらいで、設定画面などは見やすくなっていますし、Android Pですごく使いやすくなったというのは特に今のところはなさそうです。

PixelシリーズのAndroid P Developer Preview 2のビルド番号は「PPP2.180412.013」ですが、Essential Phone PH-1では「PPR1.180412.048」となっており、バージョン番号は「P」のまま。恐らくAndroidバージョンは正式版では「9.0」になると思われます。またEssential Phone PH-1をAndroid Pにしても技適マークは引き続き表示されています。

今後、Android Pで便利だなと思った機能があれば別途紹介していきたいと思います。何より日本のアプリ開発者などが実機でAndroid Pを先行してチェックできるようになったのは嬉しいところではないでしょうか。エミュレーターでも確認はできますが、本当に動くかどうかくらいになってしまいますし。とはいえ、持ってない人は買わないといけませんが(;´Д`)

記事執筆:memn0ck

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(引用元:livedoor news)

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