自習形式とプリント学習でPython、AIのプログラミングを学べるテックジムが本格スタート

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自習型のPython・AIプログラミングスクール「テックジム」が誕生した。「テックジム」を作った人物は、かつて、iPhoneアプリスクールの先駆けとなった「RainbowApps」の創業メンバーだ。

■自習形式にこだわる理由
現在のプログラミングスクールは、オンラインで受講できる動画講義や、マンツーマンレッスンをウリにしたスクールが主流となりつつある中、なぜ「自習形式」にこだわったのか。それは、優れたエンジニアたちのスキル習得方法を研究した結果による。

優れたエンジニアの多くは、職業訓練学校や研修スクールで学ぶような学び方をしない。サンプルコードをいじったり、作りたいものを作っていたら自然に習得していた、という人が多いだろう。

この点に着目し、旧態依然のカリキュラムのあり方を根底から変えたのがテックジムのカリキュラムだ。基礎知識がなくても、座学をすることなくプログラミングに専念できるように設計されている。

カリキュラム制作を担当したのはIT企業のCTO経験者で、インターン学生相手に週1の勉強会を開催し、3か月で即戦力エンジニアに育てるといったことをライフワークでやっている人物だ。

彼の開催する勉強会も自習形式。一人一人に課題を出して、わからなかったら質問に答えるという形式を取っている。いままで口頭伝承でやっていたことを、カリキュラム化したのが「テックジム」というわけだ。

ただ講義を聞くという行為や、教科書を読むだけであれば、どうしても受動的になる。受動的になるとモチベーション維持が難しくなり、理解力も落ちていく。そして、何より致命的なのは、コーディングする時間がなくなり、スキルを磨く時間そのものが奪われることだ。したがって、コーディングに夢中になる課題ほど、効率的な学習法はないというわけである。

■課題はプリント配布の「テックジム方式」
プリント学習といえば有名な学習塾を連想する人が多いだろう。テックジムも、課題はプリントで配られる。サンプルコードをダウンロードして、課題の要件を満たすようにコーディングし、実行環境で実行確認をするという流れだ。

それぞれの課題にはヒントが書いてあり、何らかの対策ができるようになっている。わからないことがあったら、メンター(テックジムではトレーナーと呼んでいる)に聞くか、Googleで検索することで授業は進んでいく。

教科書的なことはすべてグーグル検索で何とかなるだろう。この「ググり方」をマスターすることも、優れたプログラマーへの階段だ。それでもわからなかったら模範解答のコードを見てもいい。そうやって悪戦苦闘した後にコードを読むことで、いろいろな気づきが得られるのである。テックジムの教材は、やればやるほど味わいが出る、復習が前提のカリキュラムなのだ。

簡単な問題を何回も解いたところで、スキルは上達しない。しかし実際にコーディング作業をしていくと、いつか壁が目の前に立ちはだかる。その壁を打ち破るのは自分だ。その解決のためには、人に聞くか、ネットで調べるか、自ら能動的に学習していくしかない。

そもそも、自習形式に向かない人はエンジニアに向いていないといっても過言ではない。ただ、自習形式でもモチベーションを維持できるように、夢中になる課題や、トップレベルの現役エンジニアのトレーナー、そして会員コミュニティがあるのが「テックジム」の魅力となっている。

■スクールのゴール設定もまた異色
世の中の多くのプログラミングスクールは、エンジニアになりたい初学者向けにカリキュラムが組まれており、中には就職保証制度をうたっているものもある。それに対して、テックジムは月額2万円の会員コミュニティ。どんなレベルからでもはじめられるし、どんな目的でも構わない。