総務省が中古端末のSIMロック解除やネットでのMNP予約番号取得を義務化へ!ガイドライン&指針の案を発…

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モバイル市場の公正競争促進に関する検討会を受けて!


総務省は6日、昨年から実施していた携帯電話などのモバイル市場におけるガイドラインなどの内容を検討する「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」の取りまとめを受け、NTTドコモおよびKDDI、ソフトバンクの大手携帯電話会社に対してモバイル市場の公正競争促進に関する必要な措置を講ずるよう指導・要請を行ったと発表しています。

またそれらのモバイル市場におけるガイドラインや指針についても「モバイルサービスの提供条件・端末に関する指針」および「電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン」の改正案、「携帯電話・PHSの番号ポータビリティの実施に関するガイドライン」の案を公開しています。

これら3つのガイドライン・指針についてはそれぞれ2018年6月7日(木)から7月6日(金)までの間に意見募集を行い、寄せられた意見を踏まえて速やかにガイドラインの改正を行う予定だとしています。なお、意見は電子政府の総合窓口「e-Gov」( http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public )の意見提出フォームまたは電子メール、郵送、FAXで受け付けています。

【モバイル市場の公正競争促進に関する検討会を受けた指導など】

まず総務省からモバイル市場の公正競争促進に関する検討会の取りまとめを受けてNTTドコモおよびKDDI、ソフトバンクの3社へ指導および要請が行われたのは以下のようになっています。

なお、指導については期日までに沿うことが難しい状況に至った場合には各指導の趣旨の実現の
ためにあらかじめ、総務省総合通信基盤局電気通信事業部料金サービス課に報告および相談し、その結果に応じて対応するように各社に求めています。

・携帯電話番号ポータビリティ(MNP)の円滑化

MNPに際して移転元による強引な利用者の引き止めが生じないように対面や電話による利用者への対応など、利用者の引き止めの機会となる手続を行わずに事業者間移転が可能となる手続を確保したいことが示されました。

この趣旨からNTTドコモおよびKDDI、ソフトバンクに対して移転元としてWebによるMNP手続が行われていない場合にはこれが行えるように2019年5月末までに措置を講ずることとし、その取組状況について2018年6月末までに報告するよう指導されました。

また措置を講じた後、速やかにその旨報告することとなっています。なお、MNPのポートアウトにおける予約番号発行についてはすでにNTTドコモではWebサポート「My docomo」でできるようになっており、主にauおよびSoftBank、Y!mobileのスマートフォン(スマホ)などが対象となります。

・加入者管理機能連携機能の提供に係るMVNOの費用負担

加入者管理機能(HLR/HSS)連携機能の提供に関してMVNOからの要望によって協議を行うに際しては、MVNOが負担する金額並びにその根拠および適正性に関する説明を当該MVNOに対して書面によって行うこととし、その実施実績について2018年度のものについては2019年3月末までに、2019年度のものについては2020年3月末までにそれぞれ報告するように指導しています。

・迷惑メールフィルタ設定

メールが受信拒否メールとして扱われないことを要望するMVNOに対しては、各MNOにおいて設けるセキュリティー確保のための要件を満たす場合にはこれに応じるとともに、この要件となる基準を当該MVNOに提示することとし、その対応状況について2018度のものについては2019年3月末まで、2019年度のものについては2020年3月末までにそれぞれ報告するように指導しています。

・ネットワーク利用制限の対象端末に関する迅速かつ明確な情報公開

端末代金の支払状況についてその支払いまたは不払いが確認された翌々日までにネットワーク利用制限の対象端末に関する情報公開用Webサイトに反映されるよう2018年12月末までに措置を講ずることとし、その取組状況について2018年6月末までに報告するよう指導しています。

また、措置を講じた後にも速やかにその旨を報告するようにとのこと。すでに各社ともにネットワーク利用制限については情報を各公式Webサイトで公開していますが、反映されるまでに時間がかかっていたりするため、これの期間を短くするようにということとなります。

・利用者契約における利用期間拘束

利用期間拘束およびその自動更新を伴う契約について2019年3月末までに契約期間満了時点またはそれまでに違約金および25か月目の通信料金のいずれも支払わずに解約することができるよう措置を講ずることとし、その取組状況について2018年6月末までに報告するよう指導しています。

これは現在、更新月が2年契約なら25ヶ月目または6ヶ月目となっていますが、これらの2ヶ月間の更新月において解約する際に25ヶ月目の料金を払わずに解約できるように求めているほか、更新月近くであれば違約金を払わなくても良いようにするようにとのことで、違約金をすべてなくすということではないということです。また措置を講じた後に速やかにその旨報告するようにとのこと。

またKDDIやソフトバンクに対しては利用期間拘束の自動更新の有無による利用者への提供条件の格差を縮小することについて検討し、その検討結果について2018年6月末までに報告することを要請しています。

・利用者による利用実態に合わせたサービス選択

利用者がその利用実態に応じたサービス選択をできるように2019年3月末までに以下の2つの措置を講ずることとし、その取組状況について2018年6月末までに報告するとともに、その実現後に速やかにその旨報告を指導しています。

1)データ使用量と契約している料金プランに乖離が生じている利用者に対して、過去の利用実績等に基づき、利用金額が適正となる料金プランの例を案内すること
2)契約時以外での料金プランの見直しに関する相談の機会を充実させるなど、利用者のリテラシー向上やサービスに関する理解促進に向けた施策を実施すること

・MVNO におけるテザリングの早期実現

この他、KDDIに対しては個別にau回線のMVNOの利用者によるテザリングの早期実現
を図り、その実現時期を速やかにMVNOに提示することとし、その対応状況について2018年6月末までに報告、そしてその実現後にその旨報告するよう指導しています。

・帯域幅の柔軟な変更の可能性

各社への要請ではMVNOへの柔軟な帯域幅変更についてMVNOからの要望状況並びに現時点で考えられる検討課題および対応可能性について2018年6月末までに報告するとともに今後、MVNOから要望があった場合には検討課題を抽出し、対応可能性について検討することとし、その検討結果について遅滞なく報告して欲しいとしています。

・音声卸料金の低廉化

さらに音声卸料金の低廉化などについてもMVNOからの要望状況並びに現時点で考えられる検討課題および対応可能性について2018年6月末までに報告するとともに、今後MVNOから要望があった場合には検討課題を抽出し、対応可能性について検討することとし、その検討結果について遅滞なく報告するよう求めています。

・キャリアメールの転送サービス

キャリアメールの転送サービスについてもMVNOからの要望状況並びに現時点で考えられる検討課題および対応可能性について2018年6月末までに報告するとともに、今後MVNOから要望があった場合には検討課題を抽出し、対応可能性について検討することとし、その検討結果について遅滞なく報告すること。

・月途中の解約時における日割計算

月単位で設定している利用者料金に関し、利用者が必要以上に費用を負担することがないように月途中の解約時における日割計算の実施について各種料金ごとにその妥当性・可能性を検討し、その検討結果について201年6月末までに報告するように要請しています。

【「モバイルサービスの提供条件・端末に関する指針」および「電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン」の改正案】

モバイルサービスの提供条件・端末に関する指針の改正案では主にSIMロック解除の円滑な実施とスマホの端末購入補助についてとなり、SIMロック解除では新たに中古端末のSIMロック解除に応じることが義務付けられるほか、SIMロック解除した場合における各認証(いわゆる「技適マーク」)への問題などが組み込まれています。

【「携帯電話・PHSの番号ポータビリティの実施に関するガイドライン」の案】

携帯電話・PHSの番号ポータビリティの実施に関するガイドラインについてはすでに個別に大手MNO各社に指導しているようにWebでのMNP予約番号取得への対応が盛り込まれているほか、クーリング・オフとなる「初期契約解除」とMNPの組み合わせたケースへの対応が導入されます。

これはA社を利用していた人がB社へMNPで乗り換えたものの、B社を解約して再びA社に戻るという場合で、MNPでB社にしたものの通信環境などの問題からA社に戻りたいというケースに対応して初期契約解除とMNPの両方を利用する案が盛り込まれる一方、初期契約解除を悪用してMNPの特典を狙ったケースも考えられるため、新規契約時の初期契約解除期間中はMNP予約番号を発行できなくするよう定めています。

記事執筆:memn0ck

■関連リンク
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・総務省|「携帯電話・PHSの番号ポータビリティの実施に関するガイドライン」(案)についての意見募集
・総務省|「モバイルサービスの提供条件・端末に関する指針」及び「電気通信事業法の消費者保護ルールに関するガイドライン」の改正案についての意見募集
・総務省|モバイル市場の公正競争促進に関する大手携帯電話事業者への指導等

(引用元:livedoor news)

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