ビートたけし 下積み時代の俳優・津田寛治に見せた懐の深さ

20

20日深夜放送の「チマタの噺」(テレビ東京系)で、俳優・津田寛治が、映画監督・北野武としても活躍するお笑いタレント・ビートたけしとの逸話を披露した。

番組では、ゲスト出演した津田が、自身の芸能人生を振り返った。その中で津田は、役者を目指して上京した数年後に出会ったという、たけしとのエピソードを語り始めた。当時、津田がアルバイトしていた喫茶店に、たけしも仕事で来ていたことが出会いのきっかけだったそう。

その頃のたけしは「その男、凶暴につき」「3-4×10月」の2作品の映画を撮っていたそうだが、津田は「この2本の映画がめちゃくちゃいい映画」と絶賛する。津田によると、出演者は名前も知らないような俳優ばかりなのに、有名な俳優よりもいい演技をして輝いていたというのだ。そのとき津田は「演出に何かある」と考え、たけしの作品に関わりたいと強く思うようになったそう。

あるとき、たけしが撮影後の仕上げ作業をするべく、店を訪れる機会があった。当時は、たけし軍団への弟子入り志願者が多かったため、自身の売り込みには躊躇していたという津田だったが、たけしがひとりでトイレに入ったタイミングを見計らって接触を試みたそう。

津田はたけしに「(映画に)出演できなくてもいいんで、現場に参加できませんか?」「小間使いみたいなの何でもやりますんで」と直談判したという。たけしは突然の売り込みに驚いたものの、津田から渡されたプロフィールと手紙を受け取り、そのまま懐にしまったそう。津田は、たけしが話を聞いてくれ、手紙を受け取ってくれたことに感動したという。

それから1年ほどが経過し、たけしが再び店に訪れた際、たけしから「お兄ちゃんまだ俳優を目指して頑張ってんの?」と声をかけられたそう。実は、この日は次作「ソナチネ」のクランクイン前日で、たけしは大勢のスタッフを連れて来店していたという。

そんなたけしに、津田を応援していた喫茶店のママが「たけしさん、ひどいじゃないですか!」「うちの子は、1年間たけしさんの映画に出ようと思って、いろんな方にプロフィールを渡したり、お願いしたりして待ってたんですよ!?」「なんで(津田を)オーディションにすら呼んでくれないんですか!」「見損ないましたよ! 男じゃないですよ!」と、涙ながらに訴えたというのだ。

ママに圧倒されたたけしは、逃げるように店の隅の席に移動してしまったそう。しかし、その後しばらくしてからたけしは「お兄ちゃん、出番だよ。ちょっとおいで!」と津田を呼び出し、「すいません」とひと言だけ発するウエイターらしくないウエイター役で起用することを、その場でスタッフに説明したのだという。

たけしは「今回ごめんな」「『すいません』ひと言だけど、それで出てもらうから」と津田に声をかけたそう。同席していたスタッフたちは、たけしの突然の提案に唖然としたそうだが、たけしの作品に出演が決まったことにママも一緒に喜んでくれたという。

たけしは今でも、津田に会うと「お母さん、元気?」と、ママの様子を尋ねてくるのだとか。津田は「ママさんが俺のことを応援してくれてたっていう、その関係が心に響かれたんだと思います」と、たけしの心境を分析していた。

【関連記事】
・ビートたけしが荒れる成人式に極論「いらないよ」
・ビートたけしと安倍晋三首相の意外な接点…たけしのひと言で首相もその気に
・ビートたけし 後輩芸人・松本人志に言及「映画はちょっと下手だな」

(引用元:livedoor news)

0

20 コメント

Comments are closed.