平幕貴ノ岩への暴行騒動に端を発し、引退を決めた横綱・日馬富士が29日、引退会見を開いた。同席した師匠・伊勢ヶ濱親方が、記者の質問に声を荒らげる場面もあった。
会見に出席した伊勢ヶ濱親方は、冒頭からハンカチで涙を拭うような仕草も見せ、日馬富士引退への無念の表情をみせた。引退については、日馬富士から騒動発覚後の早い段階に申し出を受けていたとしつつ、九州場所中ということもあり発表を控えていたと説明。会見が同日になった経緯などを明かした。
日馬富士は「貴ノ岩関にケガをさせたことに対し、横綱としての責任を感じ引退をさせていただだきます」などと述べ、「本当に世間を騒がし、いろいろな方に迷惑をかけ、心から申し訳ないと思っている」と謝罪した。
質疑応答では、親方が声を荒らげる一幕もあった。テレビ朝日の富川悠太アナが「この九州場所で引退を決めたということについては?」と日馬富士に尋ねると、親方が口を挟み「決めたというかそうなったんじゃないですか?」「それを今言っているのだからその質問はおかしいんじゃないですか?」とそっけなく答えた。
さらに、富川アナが「騒動の中でいろんな葛藤があったと思いますが、細かく言うとどの段階で引退を決意されたのか?」と質問を重ねると、またも親方が代わりに「さっき述べたじゃないですか?」「場所中に話したんだから。同じ質問を繰り返すのは…」と苦笑い。「もっと皆さん聞きたいことがあると思うんで」「(質問者を)代わってください。ひとりひとつ」と声を荒らげて指示を出した。
その後も、引退後の角界への関わりについて尋ねる質問者には、親方が隣の日馬富士に「今日辞めたばかりなんだから(答えは)出ないよ。黙っていればいい」とささやく声が聞こえ、直後に「他の人の質問。だって今日引退したばかっりだから(答えは)出ないでしょ!」と言い放った。
また別の記者が、日馬富士に暴行騒動の経緯や部屋での指導について尋ねたときも親方が「ちょっといいですか?」と口を挟み、「まだ捜査も続いているので答えられない」「指導についてはさっき述べてます」「質問が同じような感じになっています」と指摘。「もし他に違う質問がありましたら言ってみたらどうでしょうか?」と催促する場面もあった。
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(引用元:livedoor news)