東京五輪の第一次抽選の追加販売が行なわれるのと時を同じくして、ラグビーワールドカップの第4次一般販売も開始されました。10日の18時に始まった公式チケットサイトでの先着順販売には15万人を超える人が集まり、大変なにぎわいとなりました。
今回のラグビーワールドカップでの「先着順販売での混乱をなくす工夫」はなかなか優れたものでした。
第4次一般販売の例では、まず18時からの先着順販売にあたり、事前にサイトにアクセスした人に対して「18時に購入順の抽選をする」と告知がされ、「抽選用ID」に相当するものが割り振られたのです。サイト上に表示されたカウントダウンが進み、販売開始の18時を迎えると抽選によって順番が決まる仕組みとなっており、筆者もパソコンとスマートフォン両方からサイトにアクセスしていましたが、18時と同時にパソコンでは2万番台、スマートフォンでは11万番台の購入順であることが表示されました。
18時以降にアクセスした人や、列から離れて再度アクセスし直した人は「18時の抽選で決まった購入順の最後尾に並び直す」仕組みであることも案内されていたので、先着順販売でよくある「何度もサイトにアクセスし直して、たまたま入れるときを狙う」という行為はまったく必要がなくなりました。
列の進みにはかなり時間がかかり、2時間経過しても1万人程度しか進まないという遅さでした。しかし、こちらも「順番が来た際にメールで通知する」ようにメールアドレスを入力しておけば無駄な待ち時間は発生しません。メールで届くリンクからももともとの順番に戻ることができ、自分の購入順が来たときには改めてメールでお知らせしてくれる(※30分間以内にアクセスすればもともとの順番に戻れる)というストレスがないもの。待ち時間は長いですが、メールが届いたときに大きな音が鳴って起きられるようにしておけば寝てしまっても構わないのです。サイトに張りつくよりどれだけラクなことか。
よくある先着順販売では、サイトの再読み込みを大勢が一斉に繰り返すことで、サイト自体がダウンしてアクセスできなくなることもしばしば。購入する側としても、いつまでその行為をつづければよいのかがわからずストレスと無駄が多いものになっています。その点で、無駄な再読み込みが一切必要ないラグビーワールドカップの先着順販売方式は、非常に優れたものと言えるでしょう。
なお、筆者自身は10日18時の時点で2万番台の購入順から、21時半頃に販売サイトにアクセスすることができ、「日本VSロシア」「日本VSスコットランド」のほかニュージーランド代表の試合などを購入することができました。購入できるまでの時間は長かったものの、サイトに張りついて再読み込みを繰り返す必要がないので、順番が来るまでの間に食事なども済ませることができ快適な購入となりました。せっかくラグビーワールドカップという先行事例があるのですから、ぜひ東京五輪・パラリンピックでも参考にしてもらいたいもの。待つこと自体は苦ではありませんが、無駄にサイトに張りつく事態は避けたいところですからね。
・文=フモフモ編集長
(引用元:livedoor news)