20日放送、MBS「戦え!スポーツ内閣」に、野球解説者の黒木知宏氏が出演。同い年でこの日メジャーリーグ開幕戦に出場したイチローへの想いを語った。
イチローが日本でプレーしていたころに、打率.319、22安打を許した黒木氏。対戦時は、イチローのルーティンを崩そうと、あえてプレートを外したりしていたという。「まともに勝負していたら勝てない」「攻略法がほとんどない」からだ。
相手球団が対策を練っても、フォームを変えるなど、イチローは上回ってきたという。黒木氏はその進化に周囲が追いつけなかったとし、イチローを「アップデートし続けるサイボーグ」と表現した。
イチローとの対戦について、黒木氏は「世界一のバッターなので、抑えれば自分の評価も上がるし、チームの勝利に貢献できる。特別な思い入れはあった」と振り返る。
対戦時に気を付けたことを問われると、黒木氏は「球種・コース・配球よりも、空気感。何を投げても打たれるので、イチロー選手の間・空気を崩さないと、自分のテリトリーに入れない。相手の間合いに入ってしまったら、ほぼほぼ打たれる」と答えた。
勝負できた球を聞かれると、黒木氏は「イチロー選手はまだ現役なので」と回答を拒否。「たぶんみんな分かっていると思うけど、僕の口からはまだ言いたくない」との答えに、共演した岩本勉は「ジェントルマンやな」と驚き、MCのブラックマヨネーズ・小杉竜一は「カッコええ」と感心した。
同い年ということもあり、じつは仲が良く、「チームの勝利とは別に戦っていて楽しい部分はあった」ともいう黒木氏。1995年にプロ入りした時には、前年に200本安打を達成したイチローとの対戦に「ワクワクドキドキ」で、オープン戦の初対戦ではすべて直球で勝負したそうだ。
戦っている時は同い年に負けたくないという気持ちもあったと認める黒木氏だが、プライベートではイチローと一緒に食事もする仲だった。神戸で牛タンの店に出かけた時に、イチローだけ専用のコンロがあったとの裏話も明かす。
「世界に1台しかない車」でイチローにホテルまで送ってもらったという黒木氏は、「その送り方とかもカッコよくて。なんで同級生でこんな違うのか」と、“イチロー愛”をあらわに。武井壮や小杉から「大ファンやん」と笑顔で突っ込まれた。
イチローにどんな声をかけるか問われると、黒木氏は「今はそんなに声かけなくてもいいかな。とにかく今は見ておきたい」とコメント。できればもう一度対戦したいほどとし、いつかイチローが引退して「同じ土俵に立った時にゆっくり話したい」と述べた。
(引用元:livedoor news)