12日放送、テレビ朝日「報道ステーション」では、元サッカー日本代表の中山雅史氏が、今季で現役を引退した川口能活にインタビュー。激動の25年を振り返った。
ブラジルを下した「マイアミの奇跡」などで賛辞を浴びた川口は、22歳で日本代表の正守護神となった。中山氏は、若手時代の川口は「試合にかける情熱が常に沸騰している」と話す。
川口は「若くしてマリノスで出番をもらって、代表でも試合に出て、レベルの高いステージでプレーするには、ある程度虚勢を張らないと難しかった」とコメント。「それくらい強いものを出していかないと、日本のゴールは守れない」という思いだったと振り返る。
初のワールドカップ(W杯)では絶対の守護神だった川口だが、日本で開催された2002年大会では、1学年下のライバル・楢崎正剛にポジションを奪われた。川口は「本大会でベンチになることはつらかった。現実を受け入れることが難しかった」と明かす。
同年代でポジションを争っていただけに、楢崎とは「どうしてもピリピリした空気はあった」と認める川口だが、「すごく和ませてくれた」と、中山氏の存在が大きかったともコメント。控えながら当時34歳と最年長の中山氏がチームをサポートする姿が、胸に焼き付いたという。
楢崎が負傷していた2年後のアジアカップでは、川口がビッグセーブを連発して優勝に貢献。2006年ドイツW杯で再び正守護神へと返り咲いた。
2010年南アフリカW杯でも、4度目のメンバー選出を果たした川口。ただ、楢崎、川島永嗣に続く第3GKという立場での選出だ。
このときの川口について、中山氏は「ギラギラ感よりもあたたかくサッカーと向かっている」という印象で、「精神的な成長」「落ち着いた感じ」を受けたと振り返る。「そういう立場になる覚悟はしていた」という川口は、以前の中山と同じことを「実践するチャンス」と考えたという。
その後、J2やJ3に戦いの場を移した川口は、今年引退を決めた。決断するうえで何かあったのか問われると、川口は「ロシアW杯で日本が素晴らしい戦いをした。次のステージに行ける戦いを見せてくれた」とコメント。「違った角度から日本のサッカーをサポートしたい、力になりたいという思いが芽生えた」と答えている。
25年のサッカー人生を振り返り、川口は「良かったことより苦しいことのほうが多かったかもしれない」としたうえで「サッカーはすべてを僕に与えてくれた。サッカーに出会えて本当に自分は幸せ者だと思います」と述べた。
(引用元:livedoor news)
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