AIプロセッサーを搭載する最新プレミアムスマホ「HUAWEI Mate 10 Pro」を写真と動画でチェック! |
既報通り、華為技術日本(以下、ファーウェイ・ジャパン)が11月28日に「ファーウェイ・ジャパン新製品発表会」を開催し、AI(人工知能)処理に対応した専用プロセッサーを内蔵するチップセット(SoC)搭載の最新最上位スマートフォン(スマホ)「HUAWEI Mate 10 Pro」(以下、Mate 10 Pro)の日本市場での発売について発表した。
Mate 10 Proは12月1日よりすでに販売が開始されており、販売価格は同社が運営する公式Webショップ「ファーウェイ・オンラインストア」では96,984円(税込)とSIMフリースマホとしては高額な設定となっている。
また販売拠点はその他にも家電量販店やECサイト、仮想移動体通信事業者(MVNO)の各所となっており、MVNOによってはSIMカード契約と合わせた独自のキャンペーンなどで割引をしている場合もあるので、新規および乗り換えならお得に購入することも可能だ。
今回は発表会に併設された展示会場にてMate 10 Proを実際にタッチ&トライしてきたので、外観および機能について写真と動画で紹介していく。
Mate 10 Proは主に「ビジネスパーソン」向けと位置付けられたフラグシップモデル「Mate」シリーズの最新モデルだ。同社のフラッグシップモデルとしてはもう1つの「P」シリーズとはより大型でより高性能な点が特長となっている。
またMate 10 Proの新たな特長としては縦に長いアスペクト比9:18のディスプレイによる大画面化とスリム化、そして後述する外部ディスプレイ出力時にはデスクトップパソコン(PC)のように使える「PC MODE」を搭載している点となる。
ディスプレイは約6.0インチフルHD+(1080×2160ドット)OLEDで、有機ELになったことで黒の表現が圧倒的となり、コントラスト比70000:1を実現している。
左が「HUAWEI P10 Plus」、右がMate 10 Pro
ディスプレイが縦に伸びた分、サイズが大きくなってはいるものの、約5.5インチディスプレイを搭載した同社のフラッグシップスマホ「HUAWEI P10 Plus」より横幅が0.3mm、高さが0.7mm増しただけに収めている。
一方でそのP10シリーズはナビゲーションキー代わりにもなる指紋センサーを前面に搭載していたが、Mate 10 Proの指紋センサーは背面位置する。とはいえ、元々Mateシリーズの指紋センサーは背面にあったので、この部分は変更点なしとも言える。
サイズは約154.2×74.5×7.9mm、重さは178g。右側面には電源キーと音量上下キーがあり、下面にはUSB Type-C端子(DisplayPort 1.2 対応)および通話用マイク、外部スピーカーがある。なお、3.5mmイヤホンマイク端子は廃止となったが、USB Type-C接続のハイレゾイヤホンが付属する。
またnanoSIMカード(4FF)サイズのSIMカードスロットは2つ、4G LTEによるDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)やDSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応する。なお、microSDカードスロットは搭載していないため、外付けする以外で外部ストレージの追加ができない点に注意が必要だ。
曲面を描いた背面は持ちやすく光沢感のある美しい仕上げだが、やや指紋が目立ってしまう。上部にはデュアルレンズカメラが並ぶ。
リアカメラは約1200万画素のカラーセンサーと約2000万画素のモノクロセンサーを搭載。レンズはF1.6の明るさをもつ「LEICA SUMMILUX-H」レンズとライカ監修によるトータルな画像処理で本格的な写真画質を実現する。
撮影機能は「HUAWEI Mate 9」および「HUAWEI P10」シリーズとベースは同じ。通常モードとプロモードの切り替えが簡単であり、使い勝手の良さを引き継いでいる。撮影機能として新たに「アニメーション写真」が加わっていた。
そして、今回、同社が最も強くアピールするのがMate 10 Proに搭載されている新チップセット「Kirin 970」だ。傘下のHiSilicon Technologiesが開発・製造し、オクタコアCPUに加えてAI処理に特化した専用プロセッサー「NPU(Neural Network Processing Unit)」を搭載する。これにより、AIによる最適なパフォーマンス管理を行うほか、画像認識によるカメラのオート撮影機能強化を図っている。
例えば、料理の写真を撮る際にカメラを料理に向けると、画像認識によって被写体が料理と判断され、最適な色合いや露出を決定する。認識するシーンは、テキストや料理、舞台、青空、雪景色、海、犬、猫、夜景、夕日、植物、ポートレート、花の13種類。それぞれ彩度やコントラスト、階調、シャッタースピードをコントロールし、AIによって誰でも綺麗な写真が撮れることを実現している。
スタッフが撮影した作例を見せてもらったのだが、AIを使わずに撮影した場合は暗闇の中にイルミネーションだけが光っているように写っている。
一方、AIが夜景と認識して撮影すると、カラフルな色を再現しつつ、枝の葉も再現されている。全体的に明るく写っているのだが、イルミネーションが白飛びしてない。これはAIによってHDR機能に近い設定が行われているようだ。
さて、続いて冒頭で特長として挙げたMate 10 ProをデスクトップPCのように利用できるPC MODEを紹介しよう。外部モニターとUSB Type-C接続のディスプレイケーブルでMate 10 Proを接続すると、写真のようにウィンドウ表示可能なデスクトップ画面が表示される。オプションのハードウェアを必要としない点がシンプルで良い。
なお、同社のタブレットPCである「HUAWEI MateBook」用の周辺機器である「HUAWEI MateDock 2」を利用すると、一般的なHDMIケーブルで接続できるほか、プロジェクター用のVGA端子による接続も可能となる。
このようにMate 10 Proは、プレゼンテーションをはじめとするビジネス向けとしてディスプレイ出力を活用して欲しいという狙いもあるとのことだ。
操作はMate 10 Proをタッチパッドとして利用可能だが、Bluetooth接続のキーボードとマウスを利用することで、出張先のホテルでのデスクワークの使い勝手を向上させることができる。
接続設定も簡単に変更可能で、PC MODEのほかにディスプレイのクローン表示も可能だ。PC MODEに非対応なアプリの場合は、クローン表示による大画面出力をすると良いだろう。
最後にMate 10 Proの外観や機能、11月28日に実施された発表会の模様を動画で紹介しておく。高機能ゆえに価格が9万円台と高価だが、ターゲットをビジネスパーソンと設定しており、同じハイエンドのPシリーズとは異なるユーザーにリーチしていく。
動画リンク:https://youtu.be/ve3Ruz1_smg
動画リンク:https://youtu.be/AsaxnPITkjY
そのため、高解像度・大画面が必要であればP10 Plusを、ひと回り小さいサイズ感のハイエンドが必要であればP10、スマホにハイパフォーマンスさとデスクトップPCのような使い勝手を求めるのであればMate 10 Proといったところだろうか。
一方でファーウェイ・ジャパンでは日本市場のリサーチを継続して行なっており、Mate 10シリーズには画面解像度がより高く、イヤホンマイク端子やmicroSDカードスロットのある「HUAWEI Mate 10」もあるが、敢えてMate 10 Proを投入してきている。
この背景には日本市場では防水のニーズが高く、Mate 10はIP53等級の生活防水であるのに対し、Mate 10 ProはIP68等級の防水となっている点を選んだ理由として挙げている。海外市場と比べてもかなり早い段階で日本で発売されており、開発段階からMate 10 Proが日本市場を意識していたことが伺える。
iPhoneシリーズが防水に対応したことで海外メーカーでも採用するケースが増えており、日本でも徐々にSIMフリースマホでも防水に対応している機種が増えているが、人気のファーウェイ・ジャパンの高性能モデルでも対応したということで、今後はより防水対応製品は増えていきそうだ。
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(引用元:livedoor news)