新興国など向け低性能版「Android Go」の8.1 Oreo対応へMediaTekとQuallcommが動き出す! |
既報通り、Googleは5日(現地時間)、スマートフォン(スマホ)やタブレットなど向けプラットフォーム「Android」の最新バージョン「Android 8.1(開発コード名:Oreo)」における正式版をリリースしました。
このAndroid 8.1 Oreoの主な変更点にあるのが内蔵メモリー(RAM)が1GB未満の性能が低い機種でも動作する軽量版「Android Go」への最適化で、Googleではこれを「Android Oreo Go edition」と呼び、主に新興国など向けの“次の10億ユーザー”獲得の切り札として投入します。
それに合わせて少し紹介していましたが、大手チップセット(SoC)メーカーであるQualcommとMediaTekがそれぞれAndroid Oreo Go editionをサポートすることを発表しました。
【MediaTekはGoogleとパートナーシップを結ぶ】
MediaTekのSoCはどちらかというとエントリーモデルからミドルレンジモデル向けというイメージが強く、またシェアトップのQuallcommのSoCと比べるとどうしてもパフォーマンスが見劣りしてしまうという状況が続いています。
そんな状況なのもあって、MediaTekにとってはむしろ今回のAndroid Oreo Go editionリリースは好機となると見ており、発表ではGoogleとパートナーシップを結び、同社のSoC「MT6739」および「MT6737」、「MT6580」をAndroid Oreo Go editionに最適化したと発表しました。
MediaTekによると、新興国などで低〜中性能製品を利用するユーザーは4億人いるとしており、SoCメーカーとしては非常に大きく魅力的な市場ですので、この市場でアドバンテージを取ることに注力するようです。
またもちろんMediaTekの競合相手でもあるQuallcommもAndroid Oreo Go editionへの対応を始めており、Googleと協力してスピードと信頼製に重点を置いた次世代のお手頃なスマホの開発を実現させるとしています。
現状ではローエンド〜ミドルレンジモデルについてもQualcommに軍配が上がっている状態ではありますが、MediaTekにはコスト的な優位点もあり、Googleとパートナーシップを結んだ同社がどこまで頑張れるか注目していきたいところです。
【iOSデバイスではカバーできない新興国ユーザーをAndroidは救うのか】
現在主力なモバイルデバイス向けOSとして、AppleのiOSとGoogleのAndroidが挙げられます。どちらも世界的にスマホではシェアの高い2大OSとなっていますが、新興国をターゲットとしたときにiOSには大きな問題が立ち塞がります。
それは、iOSはAppleの製品でしか動作しないという点につきます。iPhoneやiPadといったiOS搭載製品は非常に高価で、新興国ユーザーにとっては中々手が出せない高級機のような扱いとなっています。
その点、iOSと違ってAndroidはさまざまなメーカーがリリースするいろいろな製品で動作しているため、ラインナップに幅を持たせることができます。さらにそんなAndroidをより軽量化したAndroid Oreo Go editionが出たとなると、新興国などの低価格な製品を望む人にとって決して無理することなく、最良の選択を取ることができるようになります。
MediaTekとQualcomm、そしてAndroid Oreo Go editionが新興国ユーザーにとってどのような結果を及ぼすか今から楽しみです。
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・MediaTek SoCs are optimized and ready for Android Oreo (Go edition)
・Qualcomm Announces Support for Android Oreo (Go edition) | Qualcomm
・Android – Android Oreo (Go edition)
(引用元:livedoor news)