ファーウェイがAI搭載プロセッサーを採用した最新プレミアムスマホを発表!発表会をじっくり解説 |
既報通り、華為技術日本(以下、ファーウェイ・ジャパン)が11月28日に都内で新製品発表会を開催し、同社の最上位スマートフォン(スマホ)である「Mate」シリーズの最新モデル「HUAWEI Mate 10 Pro(以下、Mate 10 Pro)」とその廉価モデル「HUAWEI Mate 10 lite(以下、Mate 10 lite)」の2機種と、フルセグなどに対応するタブレット「HUAWEI MediaPad M3 Lite 10 wp(以下、MediaPad M3 Lite 10 wp)」を発表した。
各機種の希望小売価格及び発売日は、Mate 10 Proが89,800円(税別、以下同)で12月1日より、Mate 10 liteが42,800円で12月8日より、MediaPad M3 Lite 10 wpが37,800円で12月8日となっている。
各機種の実機のレビューは別途の記事という形でご紹介するので、本記事では注目のMate 10 Proを中心に発表会の内容や言及にフォーカスしてご紹介する。
Huawei Device 日本・韓国リージョンプレジデント 呉波(ゴ・ハ)氏
まずはじめに発表会に登壇した呉氏はグローバル市場におけるHuawei Technologies(以下、ファーウェイ)の状況を説明。ファーウェイは、2017年Q1〜Q3(1〜9月)の期間中に1.12億台を出荷(グローバル全体の数値)したことを紹介。前年比でも30%以上の伸びを記録しており、その勢いはさらにに増しているとのことだ。
ファーウェイではグローバルブランドの獲得に躍起となっており、2017年においてはForbesの「世界でもっとも価値のあるブランドランキング」では88位を獲得するなど、そのブランドイメージは各国で着実に浸透しつつある。
さらに日本市場でも2016年1〜10月のメーカー別販売シェアが5.48%だったのに対して、2017年1月〜10月では8.31%に拡大し、日本市場においてもシェア4位を誇るまでに成長したことを説明した。
日本の携帯電話キャリア総合ランキングトップ10(5.6〜7インチの通話機能付製品)では、Android搭載機として唯一ランクインするなど、メーカーだけではなく機種単位でも評価されており、呉氏は「唯一、iPhoneに対抗できるAndroidメーカー」として自信を見せた。
Mate 10 Proを披露する呉氏
特に日本のSIMフリースマホ市場におけるシェアでは、堂々たる1位を獲得しており、その要因として「お客様の声に応えた」ことが大きいと呉氏は語る。中でもSNSなどを通じて顧客の要望を調査した結果、スマホにおける防水性能を求める顧客の声が日本市場では特に多いことを認識していたという。
今回、その要望に対して最上位機種のMate 10 ProでIP67等級の防水・防塵性能を備えたほか、タブレットのMediaPad M3 Lite 10 wpでも同じくIP67等級の防水・防塵性能を備えることによって顧客の要望に答えたというわけだ。
有機EL(OLED)ディスプレイを採用し、画面サイズもiPhone Xより高い
Mate 10 ProはフルHD+(1080×2160ドット)解像度の有機EL(OLED)ディスプレイを採用。ここ最近のハイエンドスマホと同様に一般的なアスペクト比率である9:16よりも縦長となる9:18のディスプレイを搭載する。なお、IP67等級の防水・防塵性能についてもMateシリーズとしては初となる。
また画面の面積もiPhone Xの8047平方ミリメートルに対して、Mate 10 Proでは9317平方ミリメートルと約16%ほど大きい。これによって、利用者は大きな画面を用いてさまざまな操作を快適に行うことが可能になるだろう。
背面の大きなデザイン変更も特徴のひとつだ
強化ガラスと多層フィルムを用いて高級感を実現させている
今までのMateシリーズのデザインコンセプトとして背面に金属素材を採用して高級感を醸していたが、Mate 10 Proではガラス素材を採用し、今までのイメージからの転換を図っている。
ガラス素材には3D曲面加工が施されており、手にも馴染みやすいデザインに仕上がっている。また素材が金属からガラスに変更されたことによって、これからの寒い季節でも冷たい思いをしなくて済む面においては、そのメリットは大きいと言えるだろう。
Kirin 970プロセッサーにはAI向けとなるNPUを内蔵
Mate 10 ProのCPUには「Kirin 970」プロセッサーを採用。世界初となるNPU(Neural-network Processing Unit)を内蔵していることが特徴で、同プロセッサーの採用によって、CPUで演算した場合と比較してパフォーマンスが25倍となり電力効率が50倍に向上しており、さらにAIシステム最適化に伴ってレスポンス速度が60%、操作性が50%それぞれ向上したとしている。
独自の技術にて急速充電に対応しつつ、安全性を確保
Mate 10にはスマホとしては比較的大容量となる約4000mAhのバッテリーを搭載する。それだけ大きなバッテリーを搭載すると、やはりその充電速度も気になるところ。
これに対しては独自の急速充電技術である「HUAWEI Super Chage」によって最大4.5V・5Aまでの充電が可能となっている。この技術により、30分間で58%まで充電することが可能となるため、忙しい朝の少しの充電でもそれなりに使えそうだ。
さらにMate 10 Proは国際的な安全急速充電認証を取得した初めてのスマホであるのもアピールポイントの1つだ。急速充電そのものの試験はもちろんのこと、物理的な耐久試験などの過酷な試験を課しており、Mate 10 Proはそれらをクリアしたと言う意味では、安心して使用できる大きな要因となるだろう。
近年のハイエンドスマホの指標ともなるカメラ性能にも妥協はない
背面では今年前半の同社のフラッグシップスマホ「HUAWEI P10」および「HUAWEI P10 Plus」や、昨年の「HUAWEI Mate 9」などでも採用してきたダブルレンズカメラを搭載。Leicaとの協業によって味のある作風が人気であったが、Mate 10 Proではそのコンセプトを踏襲した上で更に進化させているので、あらゆるシーンの撮影に役立ってくれるだろう。
AI処理に特化したNPUを内蔵したKirin 970を搭載する
同社最新となるKirin 970プロセッサーを搭載したことで、犬・猫や人物などをカメラで撮影した場合には、それをスマホが検知して最適なモードへと切り替えてくれる機能も備える。現時点では13種類の設定が搭載されているが、今後の更新にも期待しておきたいところだ。
384kHz・32bitのハイレゾ再生にも対応する
さらにMate 10 Proは384kHz・32bitまでのハイレゾ音源の再生に対応する。対応するヘッドセットを用いる必要があるが、気軽に高品位なリスニングを楽しめるだけあって、嬉しい機能と言えそうだ。
まるでデスクトップPCかのような操作感の「PCモード」
USB Type-C⇔DisplayPortのケーブルを用いてモニターなどと接続することで、まるでデスクトップPCかのような操作を楽しめる「PCモード」を搭載しているのも1つの特徴。マルチタスクやマルチウィンドウにも対応し、Mate 10 Proをマウスやキーボード代わりとして使用することも可能となっている。
日本初となる4G+4GのDSDVに対応する
Mate 10 Proは日本初となるDSDV(Dual SIM Dual VoLTE)に対応するスマホとなる。また、4G+4GのDSDSにも対応するのも日本初となる。現時点で、VoLTEを用いた高品質通話を利用可能なのはソフトバンクのみとなっており、若干敷居が高い印象も否めない。ここは、今後の更新で使用可能な事業者が増えることに期待したい。
Mate 10 Proの主な販路
基本スペックは、言うまでもないハイエンド仕様に仕上がっている
本格的なハイエンドに仕上がったMate 10 Proは、是非注目したい
名実ともにファーウェイのプレミアムスマホに相応しいスペックと美しいデザインを兼ね備えているMate 10 Proだが、その分、価格も税込では9万円を超えるなど、ファーウェイとしても渾身を込めた1台に仕上がっているのは最早言うまでもないだろう。年末商戦に向けて満を持して投入したMate 10 Proにもぜひ注目していきたいところだ。
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(引用元:livedoor news)