EarFunの新製品「EarFun Air Pro」を試した! |
EarFunテクノロジーが展開するオーディオブランド「EarFun」シリーズにて左右独立の完全ワイヤレスイヤホン「EarFun Air Pro(イヤーファン エアー プロ)」(型番:TW302)が今年9月に発売された。
ハイブリッド式ノイズキャンセリングに対応したEarFun Air Proは既存の「EarFun Free」や「EarFun Air」などの上位モデルに当たり、アクティブノイズキャンセリング(ANC)や外音取り込みといったノイズキャンセリング機能をはじめ、10mm径のダイナミックドライバー搭載や加速度センサーによるタップコントロールに対応、IPX5の防水性能、長時間利用などが主な特徴となる。
大手Webストア「Amazon.co.jp」での取り扱い開始日は2020年9月17日で、価格は現時点で7,999円(税込)となっている。上位モデルでありながら低価格を実現し、コストパフォーマンスに優れたEarFun Air Proを提供いただいたので、今回実際に試してみた模様を写真や動画を交えながらレビューする。
■開封、同梱品をチェック
個装箱を手に持ったところ
製品を見ていく前にEarFunというブランドを初めて知ったという人もいるだろう。かくゆう筆者もEarFun Air Proをレビューすることになって初めて知ったのだが、EarFunテクノロジーは2018年10月に設立したばかりの新しい企業で、次世代のワイヤレスオーディオ機器を製造することを目標にしており、これまでにイヤホンやヘッドホン、スピーカーを開発、販売している。ひと言でいえばワイヤレスオーディオに特化したオーディオメーカーだ。
そんなEarFunテクノロジーのワイヤレスイヤホンのEarFun FreeやEarFun Airは今年1月にアメリカ・ラスベガスで開催された「CES 2020(Consumer Electronics Show 2020)」においてイノベーションアワードを受賞している。また今年2月にはドイツの「インダストリー・フォーラム・ デザイン・ハノーファー(iF)」が主催する国際的なデザイン賞「iFデザインアワード」において「EarFun Air」が「iFデザインアワード2020」を受賞している。
今回レビューするEarFun Air Proはこれらの製品の上位モデルとして今年9月に発売されたばかりだ。それではEarFun Air Proのパッケージを開封して内容物をチェックしていこう。
個装箱正面に貼ってある注意書き
個装箱裏面
個装箱はすべて英語表記だが、どういった製品なのかわかりやすく主な特徴や内容物が記載されている。またシュリンクには「ご注意:初めてご使用になる際、イヤホンを充電ケースに取り付けて30秒以上充電してから、イヤホンを起動してください。」という注意書きが貼ってあった。
すべての内容物
イヤホン本体の他に、
・充電ケース
・イヤーピース(S/M/L:Mは本体に取り付け済み)
・USBケーブル(USB Type-C)
・取扱説明書
が同梱する。取扱説明書は全46ページの冊子で、English(英語)、日本語、Deutsch(ドイツ語)、Francais(フランス語)、Espanol(スペイン語)、繁體中文(中国語)の6カ国語で記載されている。
取扱説明書は6カ国語に対応
日本語ページの(1)パッケージ内容と(2)各部名称
同じく(3)充電する、(4)仕様、(5)装着方法について
同じく(6)Bluetoothを接続する、(7)ボタン操作について
同じく(8)リセットする、(9)お手入れのしかた
同じく(10)故障かなと思ったら
日本語ページでは10項目にわたって取り扱い方や仕様などが記載されている。説明書をほとんど読まないという人は多いだろうが、今回ばかりは利用する前にちゃんと読んでおくことをおすすめする。ちなみに、少し字が小さいと感じたが、おかしな日本語表記などなく必要な内容がしっかりと記載されている印象だ。
■本体の操作や仕様をチェック
充電ケースを手に持ったところ
ここからは本体をチェックしていこう。まずは外観などのチェックとスマートフォン(スマホ)とBluetoothでペアリングするまでを紹介する。
充電ケースを開けたところ
充電ケースの蓋の内側にはPSEマークや技適マークの記載がある
充電ケースの内側にはLRの表記と中央にペアリングランプと設定ボタンを搭載
充電ケースの裏面にはUSB Type-C端子と充電ランプを搭載
イヤホン本体
個装箱から充電ケースを取り出し、充電ケースを開けるとイヤホンがセットされた状態だ。最初からイヤホンが充電ケースにセットされているため、シュリンクに書いてあった「30秒以上充電してから、イヤホンを起動してください。」の注意書きに違和感を抱いたが、1度イヤホンを充電ケースから取り出し、再び充電ケースに収めて30秒以上待ってみた。
充電ケースには、背面にUSB Type-C端子と充電ランプを搭載しており、このランプは蓋を閉じた際に赤く点滅してバッテリー残量を知らせてくれる。点滅3回で100〜60%、点滅2回で59%〜30%、点滅1回で29%〜5%、すばやく1回点滅で5%未満を表している。なお、充電中は赤く点灯し、満充電になると充電ランプが消える。
充電ケース内側のペアリングランプは、白と緑が交互にすばやく点滅している状態がペアリングモードを表す。初期状態は自動でペアリングモードが起動しているが、1回でも機器とペアリングすると次にペアリングモードを起動するには手動になる。2回目以降のペアリングモードは、設定ボタンを約3秒間押し続けることで起動する。また、イヤホンをリセットする場合は、イヤホンを充電ケースにセットして設定ボタンを2回短押しする。
このような仕様となっているが、30秒以上待って充電ケースを開けても無反応だ。充電している様子も、起動している様子もまったくないのだ。もちろんペアリングモードになっているわけもなく、スマホ側のBluetoothの表示に該当するようなデバイス名も表示されない。
仕方がないので、しばらく充電状態にして、あらためて個装箱の内側の説明を見てみるとそこに書いてあったのは……。
個装箱内側の記載
保護シートをはがす
そう!まさかのイヤホンの充電端子に保護シートが貼ってあったのだ。ボタン電池で動くおもちゃにフィルムを1枚かましてあるようなものだ。これでは充電どころかペアリングモードが起動するわけもないし、充電ケースの蓋を何回パカパカしても無反応なわけだ。
ちなみに個装箱内側だけでなく取扱説明書の「(3)充電する」の項目にも「保護シートを剥がしてください」という記載があった。すっかり読み飛ばしていたのでまったく気付かなかったが、シュリンクの注意書きには「保護シートをはがしてから、30秒以上充電してください」というような記載が適切だろうと感じた。
他のワイヤレスイヤホンでもこうしたことはなかったので、気付かない人もいるかもしれない。改めて、初めて使用する場合はイヤホンの充電端子に貼ってある保護シートをはがしてから充電ケースにセットしなおして使うようにしよう。
充電ケースにセットする
当然だが、保護シートをはがした後は充電ケースのペアリングランプも点滅し、自動でペアリングモードが起動する。スマホのBluetoothの設定(Androidでは「設定」内の「接続済みのデバイス」)で、「EarFun Air Pro」が表示されるので、タップしてペアリングする。操作はこれだけだ。後は、イヤホンを耳に装着し、音楽再生アプリや動画アプリで音声再生、動画再生すればイヤホンから音が流れる。
■操作性や音質をチェック
前述のようにEarFun Air Proには加速度センサーが内蔵されておりイヤホン本体の中心付近をタップすることで特定の操作ができる。
●音楽再生の操作
・R側を2回タップ:音楽の再生と一時停止
・R側を3回タップ:曲送り
●ハンズフリー通話の操作
・LもしくはRを2回タップ:電話を受ける、切る
・LもしくはRを3回タップ:着信拒否
●音声アシストの操作
・L側を2回タップ:音声アシスト機能の起動、解除
●ノイズキャンセリングの操作
・L側を3回タップ:アクティブノイズキャンセリング(ANC)→外音取り込みモード→ノーマルモードを切り替える
LとRそれぞれ2回と3回タップの操作だけだ。曲送りがあるのに曲戻りはなかったり、音量調整がなかったりするので、正直操作できる種類が少ないと感じるが、逆にこれだけの操作しかないのですぐに覚えて操作できる。
例えば、筆者の使い方であれば、通話や音声アシストを使うことが少ないので、音楽再生操作とノイズキャンセリング操作の3つだけを覚えておけばいい。そう考えると、かなり敷居が低い。また、タップコントロールも数回やってみれば簡単にコツをつかめた。
ただ、ノイズキャンセリングの操作では3回タップしているつもりでも2回判定され音声アシストが起動しまくった。同じ操作で音声アシストの解除ができるため、誤認識されればそれなりにわずらわしさは感じるが、慣れてしまえば大きな問題にはならないだろう。
この他、イヤホンを片方ないし両方とも耳から外すと音楽や動画が一時停止し、再び装着すると再生する「装着検出機能」も搭載する。また、左右いずれかのイヤホンを単独で使用することもできる。
スマホやタブレット、PCからイヤホンの設定やコントロールができるアプリはないようなので、細かな設定やイヤホンの状態確認はできない。つまり、スマホなどの機器とペアリングして使うだけのシンプルな仕様だ。
音質については低音もしっかり出ているという印象だ。大口径10mmの低歪みドライバーを搭載し「迫力の重低音サウンドを実現」とうたっているだけのことはある。ただ、色々な楽曲を聴いていると、低音は強めではあるがバランスよく音が出ているという印象だ。また、スマホのボリュームをMAXにしても音が割れるといったこともなかった。正直、この価格帯としては十分納得できる音質だといえるだろう。
単純に音質だけでなく、外音取り込み機能も搭載されているので、イヤホンを装着したまま活動することも可能だし、装着感も悪くない。これも取扱説明書に記載されているが、装着時は軽く内側に回転させる(ひねる)ことで固定する仕組みだ。
通話に関しては、周囲の騒音を低減して相手に明瞭な声を届けるという「6マイク通話テクノロジー」を搭載している。
Bluetoothはバージョン5.0に対応し、IPX5の防水性能を備える。防水性能は充電ケースやUSBケーブルは対象外のため注意が必要。
内蔵バッテリーは、イヤホン本体が60mAh×2、充電ケースが500mAhとなっており、ノーマルモードであれば連続再生時間が最大9時間、充電ケースを併用すると最大32時間の再生が可能。また、アクティブノイズキャンセリングモードであれば連続再生時間が最大7時間、充電ケースを併用すると最大25時間の再生が可能で、1日2時間程度の利用であれば充電ケースと併用すればノーマルモードで2週間以上、アクティブノイズキャンセリングモードでも10日以上もつ計算になる。
手頃な価格で納得できる音質と機能のワイヤレスイヤホンを探している人にはうってつけの製品といえる。もちろん初心者にもおススメできる製品なので、ワイヤレスイヤホンを試してみたいが何がいいかわからないという人はこの機会にぜひ試してみて欲しい。
最後にEarFun Air Proの開封からペアリングまでを試した動画も紹介する。
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(引用元:livedoor news)