個人向けにも欲しい!?京セラの5G対応なルーターデバイスを紹介 |
京セラは15日、5Gの高速・大容量・低遅延、多接続という特長を活かしてさまざまな機器を「5G(第5世代移動通信システム)」のネットワークにつなげる「5Gコネクティングデバイス(型番:KC-R901)」を開発したと発表しています。
法人向けに2020年10月中旬より台数限定にて販売を開始し、本格販売は2021年春以降に予定しているとのこと。なお、本製品は京セラ初の5G対応通信機器となり、新たなハブデバイスと位置付け、今後の5Gの普及に貢献していくとしています。
そんな5Gコネクティングデバイスが2020年10月28日(火)から30日(金)の3日間に渡って千葉県・幕張メッセにて開催されているIT・通信関連技術の国内最大級の複合展示会「第11回 Japan IT Week 秋」のIoT & 5Gソリューション展エリアにある京セラのブースにて展示されていたので紹介したいと思います。
【法人向けならではの機能を揃えたモバイルルーター】
5Gコネクティングデバイス KC-R901(京セラ製)
5Gコネクティングデバイス KC-R901は京セラ製としては初となる5Gネットワーク対応製品で、5G NR方式と4G LTE方式でモバイルネットワークへ接続し、有線(USB Type-C)や無線(Wi-Fi、Blluetooth)を使ってパソコン(PC)やゲーム機などのあらゆるデバイスをつなげることが可能なモバイルルーターとしての機能を備えています。
ブース内に展示されていたパネル
【5Gコネクティングデバイスの外観と特徴】
KC-R901の正面(画像=左)と背面(画像=右)
5Gコネクティングデバイス KC-R901はモバイルルーターながらチップセット(SoC)にはQualcomm製のハイエンド向け「Snapdragon 865」、モデムには「Snapdragon 5G X55 5G Modem-RF System」、8GB内蔵メモリー(RAM)や128GB内蔵ストレージを搭載するなど、ハイエンドスマホかと思うような非常に高性能となっており、OSにはAndroidを採用し、高いスペックを活かして本機単独でのエッジコンピューティングも可能であるとしています。
さらに京セラが提供するエンコード・デコードアプリをインストールすることで、本機単独で4K動画のエンコード・デコード機能を持たせることもできるとのこと。説明員によると、これらの汎用性の高いさまざまな用途とニーズに応えられる特徴を持つことから同社では「モバイルルーター」ではなく、「5Gコネクティングデバイス」と呼んでいるということです。
また正面には約2.6インチのタッチパネルディスプレイがあります。背面側には特に何もありません。サイズは約159×78×27mm、質量は約348g、バッテリー容量は6000mAhで、急速充電「USB PD 3.0」にも対応し、バッテリーが交換可能なのも魅力的です。また無線LAN(Wi-Fi)はWi-Fi 6にも対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax準拠(2.4および5.xGHz)、BluetoothはVersion 5.0 Laterに対応。
5Gコネクティングデバイス KC-R901の天面
5Gコネクティングデバイス KC-R901の底面
底面側には吸気口があり、この排熱構造に加え、天面側には排気用の冷却ファンを搭載し、高負荷環境下においても安定した連続通信ができるようになっているとのこと。これにより、5Gネットワークに接続しながらエッジコンピューティング効率的にこなすため、本体内に熱がこもらないようにエアフローにかなり気を使っていることがわかります。
5Gコネクティングデバイス KC-R901の左側面
右側面には特に何もないですが、左側面には音量キーとボリュームキーがあります。見た目には本体はかなりゴツいですが、画面の小さいAndroidスマートフォン(スマホ)といった印象です。
また5G NR方式では既存の4Gネットワークを利用したNSA(ノンスタンドアローン)方式と、5G単独のネットワークSA(スタンドアローン)方式の双方に対応し、周波数帯もSub6(6GHz未満)に加えて高周波数帯のミリ波(mmWave)にも対応しており、さらに公衆網だけでなくローカル5Gにも対応しているのも特徴となっています。nanoSIMカード(4FF)が2つのデュアルSIM搭載機で、4Gと5Gを併用して利用可能です。
背面カバーを外したところ
背面カバーを外すとバッテリーパックがあり、バッテリーパックの下にSIMカードスロットがあるということです。その他、位置情報取得(GPS、GLONASS、Galileo、BDS、QZSS/みちびき)に対応。Wi-Fi同時接続数は20台、USBはUSB 3.1となっています。基本仕様は以下の通り。
サイズ | 約159×7827mm |
質量 | 約348g |
SoC(CPU) | Qualcomm Snapdragon 865 Mobile Platform |
内蔵メモリー | 8GB |
内蔵ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 約2.6インチ(タッチパネル対応) |
外部インターフェース | USB Type-C端子×2(USB 3.1/USB PD3.0) |
ネットワーク接続 | 5G NR・ローカル5G(Sub6/mmW)、4G LTE(マルチバンドながら対応周波数非公開) |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax(2×2 MIMO) |
Wi-Fi同時接続数 | 最大20台 |
Bluetooth | 5.0 Later |
位置測位 | GPS・GLONASS・BeiDou・Galileo・みちびき・A-GPS |
対応SIMカード | nano SIM ×2 |
バッテリー容量 | 6000mAh(リチウムイオン電池)※交換可 |
5Gコネクティングデバイス KC-R901は現在、法人向けに先行販売中で本体価格も商談時に顧客へ直接伝えしているのみというこでした。来年(2021年)以降に本格的に販売を行っていく予定であるということです。
吸気口や放熱ファンを搭載しているなど、コンシューマ向けの製品ではありませんが、ローカル5Gにも正規対応していたりデュアルSIMスロット搭載と、5Gのネットワークを存分に活かせる魅力的な端末ではないかと思います。
5Gに対応したスマホ以外のデータ通信端末というだけでも国内ではまだ珍しいと思いますので、機会があれば、ぜひ手に取って試してみてはいかがでしょうか。
5Gコネクティングデバイス KC-R901の右側面
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・5Gコネクティブデバイス KC-R901製品ページ
(引用元:livedoor news)