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NTTドコモおよびau、SoftBankから発売されたソニーブランドの最新フラッグシップスマートフォン(スマホ)「Xperia 1」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)。筆者もNTTドコモ向け「Xperia 1 SO-03L」を購入してレビューをしています。
Xperia 1は超縦長画面「シネマワイドディスプレイ」やトリプルリアカメラが注目されていますが、基本性能も最新のハイエンド向けチップセット(SoC)「Snapdragon 855」や6GB内蔵メモリー(RAM)などを搭載しており、Xperia史上で最高スペックとなっています。
そこで今回は第1回目の外観・同梱品、第2回目の持ちやすさ、第3回目の映像体験の紹介に続いて基本的な動作速度や安定性についてチェックしましたので筆者の感想を交えながらお送りしたいと思います。
【非常に速く、安定している】
驚きました。同時に「Xperiaはここまで良くなったのか」と感心しました。これまでのレビューでも書いていますが、筆者はここ最近「iPhone」をメインに使っており、ハイエンドのAndroidスマホはしばらく使っていませんでしたし、買ってもいませんでした。
スペックは高いのだけど、どこか動きがぎこちなかったり、ちょっとしたことでエラーやフリーズが発生する、人気のゲームも思うように動かない……せっかく高いお金を出して買ってもそんな感じだったので、Androidのハイエンドモデルには辟易していました。
でも、Xperia 1はそういったその負のイメージを完全に吹き飛ばしてくれました。最新のiPhoneからXperia 1に乗り換えても動作面で何らストレスを感じることなく使えています。
どうしてこんなにも良くなったのでしょうか。最新のSnapdragon 855が優れているのでしょうか。よくわかりませんが、とにかくアプリのインストールや起動、画面遷移・スクロール・ピンチ操作時の動き、ゲームでのタッチ精度・反応速度など、すべてが高速かつ安定していて、動作面での不安やストレスをほとんど感じなくなりました。
プラットフォームが違うので同軸で評価できないところはあるものの、例えば、単にアプリをインストールするだけならXperia 1の方が圧倒的に高速で快適です。
基本的な動作がこれだけきちんとしているからこそ、ワイドシネマディスプレイやらトリプルカメラといった付加価値にも触れてみようかなという気になれるんですよね。
過去、Androidスマホの緩慢な動きに嫌気がさしてiPhoneに乗り換えたという人は、Xperia 1に限らず最新のハイエンドAndroidスマホを一度試してみて欲しいです。大きな成長を感じられるはずです。
【ベンチマークの結果にも満足】
定番の「AnTuTu Benchmark」と「3DMark」を走らせてみました。AnTuTu Benchmarkのスコアは「355570」となりました。他の評価サイトを見てみてもXperia 1 SO-03Lのスコアは大体このくらいになっていたので信用できる値だと思います。前作の「Xperia XZ3」のスコアは大体26万点でしたので14%程度スコアが上がったことになります。
自分では測っていませんが、Galaxy S10やGalaxy S10+、AQUOS R3(どちらもNTTドコモ版)も35万点台のスコアとなるようです。また筆者がメインで使っている「iPhone XS」は「361827」というスコアに。ベンチマーク上では最新のハイエンドAndroidスマホと最新iPhoneは大体同じくらいの評価となるようです。
一方、3DMarkでは「Sling Shot Extreme」のOpenGL ES 3.1のスコアが「5748」、Vulkanのスコアが「4815」となりました。Xperia XZ3ではOpenGLのスコアが4500程度、Vulkanのスコアが3400程度だったようなので、グラフィックス性能も大幅に上がっています。
実際に負荷の高そうなゲームを少しだけプレイしてみました。PUBG MOBILEやフォートナイト、ウイニングイレブン2019、Vainglory、デレステ、パズドラ、Pokemon GO、ハースストーン、このあたりはまったく問題なくサクサク動いていました。タッチの反応や精度にも違和感を感じませんでした。
【不足しがちなストレージ容量】
スペック的に残念に思ったのが、内蔵ストレージの容量です。大抵の他のハイエンドスマホが128GB以上のストレージを積んでいるところ、Xperia 1の日本向けモデルではストレージが半分の64GBしかありません。
microSDXCカードなどの外部ストレージに対応していないiPhoneでさえこれまで64GBモデルでやりくりしてきましたし、最初は64GBでも問題ないと思っていました。
しかしながら、Xperia 1を使いだしてしばらくして64GBでは厳しいと思うようになりました。それほどヘビーに使っているつもりはないのにあっという間にストレージの使用率が90%を超えてしまったからです。
内訳をみると、使用中の約56GBうちシステムで13GB、写真と動画で10GB、ゲームで18GB、その他のアプリで15GBを使っていました。写真と動画はCinema Proで撮影したものを含む4K動画が幅をきかせていました。
ゲームは重量級から軽量級のものまで合わせて10個以下、その他アプリは動画・音楽配信系アプリと画像・動画編集系アプリが上位に来ていました。
ゲームなのに「ゲーム」に分類されないアプリもある。実際の内訳は本文中で示した通り
Xperia 1に限らずハイエンドモデルでは扱うコンテンツがよりリッチになるので知らず知らずのうちに容量を食ってしまうんですね。加えてXperia 1は4Kディスプレイや映画撮影アプリのCinema Proがあったりして4K動画データを扱う頻度が他機種よりも高いわけです。
さらに撮った写真や動画を編集するアプリも欲しくなりますし、動画視聴においてはオフラインで観るために2〜3本の映画データをダウンロードしておきたくなります。Xperia 1で観る映画は最高ですからね。でもこんな風にXperia 1を満喫していると、瞬く間にストレージがいっぱいになってしまいます。
何が辛いってすでに余裕がないことです。そろそろmicroSDカードが必要かな?何を買おうかな?どのデータを移そうかな?バックアップ体制はどうしようかな?こんなことを考える余裕が欲しいです。内蔵ストレージが64GBしかないとそれが出来ません。だからXperia 1では大容量なmicroSDカードの同時購入がほとんど強制されているようなものです。
スマホはデジカメではないのだから外部メモリーに依存するやり方はどうなのだろうと思います。単価が下がって買いやすくなっているとはいえパフォーマンスや信頼性を求めるとそれなりのコストがかかりますし、最適な製品を選ぶのも意外と時間と手間がかかります。新しいリスクも生まれますし、次のモデルではぜひ128GB以上の内蔵ストレージを載せてほしいです。
【発熱とバッテリー消費にも問題を感じない】
負荷の高いコンテンツを利用していると背面カメラ付近がじっとりと熱くなってきます。体感的には45度くらいに感じられ、長時間この状態が続くと少し不快に。でも動作は不安定になることはありませんでした。
アプリで温度を確認してみると、CPU温度が最大で52度くらい、バッテリー温度は最大42度くらいまで上がっていました。発熱に関しては平均的で問題のない値だと思います。
バッテリー温度は平均で29.5度。最高で42度程度となった
CPU温度は高負荷なゲームをプレイしている最中で最高52度程度になる
電池持ちについてはスマホの使い方に大きく左右されるので感覚的な話になってしまいますが、悪くない印象です。参考になるかわかりませんが、午前中にそこそこ使って午後はほとんど使わない日は以下のような推移(青線)になりました。
【指紋認証は及第点】
Xperia 1の指紋認証はセンサーにポンと触れるだけで一瞬で認証が完了し、スリープと画面ロックを両方解除してくれます。ロック解除までに若干待たされる感じはありますが、ストレスを感じるほどではなく、及第点といったところです。挙動も安定しています。
使い始めてから一度だけ、どうやっても認証できないトラブルに見舞われました。Xperiaの旧モデルでよく見られた現象だったので一瞬嫌な予感がしましたが、本体を再起動したら調子が元通りになりましたし、それ以降は一度も発生していないので心配しなくてよいレベルだと思います。
【カメラの安定感はあと一歩】
基本的にはカメラアプリの起動も早いですし、静止画と動画の切り替えなど、動作も安定しています。ただまれにエラーが出てカメラアプリが起動できないことがあります。約3週間の期間で2度ほどありました。またライブビューがチラつくことがありました。
その他、動画撮影時の手ぶれ補正の挙動がおかしいなど、カメラ機能に関してはなんとなくソフトウェアの調整不足なのかなと思わせる部分がちらほら見受けられました。
スマホのカメラはどれだけ確実に、スピーディーに撮れるかが大事だと思っています。その点でXperia 1のカメラにはほんの少しだけ不安を感じています。ソフトウェア更新でうまく改善されることを期待しています。
先日配信されたソフトウェア更新でカメラアプリの不具合が一部改善されたという報告もある
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(引用元:livedoor news)