Google I/O 2019にて次期OS「Android 10 Q」を解説!Beta 3もリリース |
Googleは7日(現地時間)、アメリカ・カルフォルニアにある「Shoreline Amphitheatre」にて2019年5月7日(火)から5月9日(木)までの3日間に渡って開催される開発者向けイベント「Google I/O 2019」( https://events.google.com/io/ )の基調講演を行い、スマートフォン(スマホ)やタブレットなど向け「Android」の次期メジャーバージョン「Android Q」についての詳細を説明しました。
Android Qは今夏に正式版が提供開始される予定で、今年3月に先行プレビュー版「Android Q Beta」の初期バージョン(Android Q Beta 1)がリリースされ、さらに4月に第2弾「Android Q Beta 2」が提供開始されていましたが、Google I/O 2019に合わせて新たに第3弾「Android Q Beta 3」が配信開始されています。
また今回のAndroid Q Beta 3からGoogleブランドの「Pixel 3」や「Pixel 3 XL」などの「Pixel」シリーズのスマホだけではなく、他社のEssential PhoneやXperia(SONY)、ZenFone(ASUS)、Huawei、OPPO、Nokia、LG、vivo、realme、OnePlus、Xiaomi、TECNO Mobileといったメーカーの21製品でも「Android Beta Program」( https://g.co/androidbeta )で試せるようになっています。
本記事ではGoogle I/O 2019の1日目の基調講演(Keynote)において紹介されたAndroid Qの特徴について紹介します。なお、Android Qのバージョン番号が「10」であることが案内されましたが、お菓子の名称が付けられる開発コード名は明らかにされておらず、今後、正式版のリリースとともに発表されるのではないかと見られます。
バージョン番号は「10」に
Android Q Beta 3はXperiaやZenFoneなどの21製品で利用可能に
Google I/O 2019においてAndroid Qの説明を行ったのはいつものDave Burke氏ではなく、GoogleでAndroid部門のDirectorを務めるStephanie Saad Cuthbertson氏でした。同氏はまずAndroid Qが“Androidバージョン10”になることを紹介し、現在、Androidが25億を超えるアクティブデバイスとなっていることを示しました。今日はAndroid Qの次の機能について学びます。
そして、昨年はAndroidの10周年で新たに「Digital Wellbeing」をAndroid 9(開発コード名:Pie)で導入し、人々をより豊かにする革新的な機能を追加したとしつつ、今年はよりセキュリティーとプライバシーを重視し、これらを中心に展開すると語りました。
まず紹介されたのが、最近出てきた折り畳み型(フォルダブル)などの新しい形状に対応することで、すでにAndroidは世界中の180以上のメーカーと提携して製品を供給しており、これまでにOLEDや切り欠き(ノッチ)などの多くの部品や仕組みに対応してきたとのこと。
フォルダブルスマホでは開くと画面サイズが2倍に拡大するといったように大画面で使えるため、よりマルチタスクや画面分割での利用が捗るとし、Androidでは折り畳みを開くと自動的に画面を拡大して表示するなどできるようになるとしています。なお、フォルダブルスマホにOS標準で対応するAndroid Qを搭載した製品は今年後半に登場する予定だと説明されました。
次に携帯電話業界でもう1つの大きな進展は「5G」であることが紹介され、Androidでは5Gを最速でサポートし、直近に世界で20以上の携帯電話会社が5Gネットワークのサービスを開始するとのことで、すでに5Gに対応したAndroid搭載製品が発売されたことを説明。
続いて、新機能としてムービーを視聴したり、ビデオ通話などをする際に自動的に字幕(キャプション)を付けてくれる「Live Caption(ライブキャプション)」がAndroid Qで追加されます。利用するには音量キーを押して表示されるスライダーにあるLive Captionボタンを押せばいいとのこと。
キャプションは表示エリアを拡大・縮小でき、画面上で上下に移動したりできるほか、キャプションはスマホなどの製品上で作成されるため、利用するためにはオンラインである必要はないということです。なお、GoogleではAI(人工知能)による処理をできるだけローカルでできるように推進しています。
また「Smart Reply(スマート返信)」も拡充され、対応するアプリを開くなどのアクションの推奨も提供開始され、より使いやすくなるとしています。さらに大いに期待されている機能として「Dark Mode(ダークモード)」が追加され、Android Qのシステム全体で利用可能になり、OLEDでは省電力化に加え、直射日光下でも見やすく、夜で暗いところでも目に優しくなるということです。
Cuthbertson氏はセキュリティーとプライバシーについて「これがAndroid Qの中心となる」と述べ、Androidにはすでにたくさんのセキュリティー機能があり、Google PlayプロテクトをはじめとしてあらゆるOSの中で最も広く導入されているマルウェア対策などのセキュリティー機能を持つシステムであると説明。
また調査会社のGartnerによると「30のセキュリティー関連カテゴリーのうちの26項目で最高の評価を得ている」ことが紹介され、Android Qではさらにセキュリティーとプライバシーに重点を置いた50以上の機能を新たに提供するとしています。
例えば、プライバシー設定では自分の場所や活動にアクセスするための権限を細かく設定でき、Android Qでは定期的に却下するアプリからの通知を表示しないようにするかどうかを尋ねるのと同じようにロケーションの使用についての注意を喚起してくれるようになります。またどのくらいの量のデータを特定のアプリと共有したいかについても積極的に通知して尋ねるようにするとのこと。
一方で同氏は「セキュリティーに関してもう1つ大きなことがあります」と述べ、Android Qでは互換性とセキュリティーを中心にデバイスを再起動せずにアップデートできるOSモジュールが導入され、これらはAndroidアプリと同じ方法でバックグラウンドで更新されるようになるということです。
最後にDigital Wellbeingも最近のAndroidにおける焦点であり、昨年にDigital Wellbeingの一部として「Dashboard」や「App timer」、「Flip to Shhh」、「Wind Down」といった機能を追加しましたが、それ以来、90%のユーザーの目標達成に役立ったとしつつ、しかしながら、人によっては十分に役立っていない場合もあるとしました。
そこで、 Android 9 PieおよびAndroid 10 Qを搭載する製品では今秋に新しいフォーカスモードを提供予定で、これによってほとんどのアプリの警告や通知をブロックし、家族のような重要な連絡先だけを可能にするようにできるということです。
その他、Android Qにはペアレンタルコントロールも搭載されているので、子どものスマホなどを自分の携帯電話で確認したり、アプリの時間を監視したり、就寝時間を設定したり、毎日の時間制限を設定したり、アプリのリクエストを確認できるようになるとし、自分でアプリの制限を設定することもできるものの、1日にもう少し時間が必要なときはボーナスタイムを求めることができるようになります。
なお、以前に紹介したようにAndroid Qで導入される機能は「Google、スマホなど向け次期プラットフォーム「Android Q」のプレビュー版「Beta 1」を公開!Pixelシリーズとエミュレーターで利用可能。正式版は2019年Q3にリリース予定 – S-MAX」、Android Q Betaでわかる範囲でまとめた通常のユーザー向けの変更点は「Googleがスマホなど向け次期プラットフォームのプレビュー版「Android Q Beta」を公開!実際に「Pixel 3」に導入して新機能や変更点をチェックしてみた【レビュー】 – S-MAX」を参照してみてください。
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(引用元:livedoor news)