音が良いモバイルノートPC「HUAWEI Matebook X」。ファーウェイがDolby Atomsを解説 |
既報通り、Huawei Technologies(以下、ファーウェイ)は、スペイン・バルセロナにて携帯電話関連の世界最大の展示会「Mobile World Congress 2018(以下、MWC 2018)」に合わせてプレスイベントを開催し、約13.9インチの狭額縁ディスプレイを搭載するWindowsモバイルノートパソコン(PC)「HUAWEI MateBook X Pro」を発表した。
Matebook X Proは薄型のメタルボディーに10点マルチタッチに対応した3000×2000ドットディスプレイを搭載し、狭額縁デザインによって画面占有率91%で接地面積が非常にコンパクトに仕上がっている。
またCPUには第8世代のインテルCore i7/i5を搭載し、パフォーマンスにも期待できる製品だ。さらに昨年発売した「MateBook X」と同様にサウンド機能として「Dolby Atoms(ドルビー アトモス)」に対応し、立体的なサウンドが楽しめるのだ。
今回はそんなMateBook X ProやMateBook X、そして同じくMWC 2018に合わせてサムスン電子が発表したばかりの最新スマートフォン(スマホ)「Galaxy S9」および「Galaxy S9+」なども搭載するドルビーアトモスについて、昨年11月に行われた「ファーウェイ×Dolby共同セミナー開催」のプレゼンテーションを中心に解説していく。
ドルビーアトモスの前に、我々が耳にするサウンドシステムの多くは、メディア(記録媒体)に記録されているチャンネルとスピーカーが1対1のものである。
例えば、テレビやステレオスピーカー、そしてイヤホンやヘッドホンなど、左右のスピーカーと、左右2chで記録されたCDや音楽配信サービスなどがそれに当たる。
右のチャンネルだけに音声信号を記録しておけば右から音が聞こえ、左に音声信号を記録しておけば左から音が聞こえる。左右両方に音声信号が記録してあれば、中央から聞こえる。さらに音源の残響や明瞭度が変化することで音の広がりや奥行き感を出すことができる。
その他、映画コンテンツなどの5.1chサラウンドは、左右のスピーカーに加えて、センタースピーカーとリアスピーカー2つ、そして低音用のサブウーファーで構成。7.1chはさらに2つのサテライトスピーカーで音の空間をより密にしている。
こうした多チャンネルスピーカーに対応するには、それぞれのスピーカー用の音声チャンネルが必要となり、7.1chの場合は8つの音声チャンネルで音の定位を再現する一方で、音が移動するようなシーンでのオーサリングも複雑となる。
ドルビーアトモスの場合は、スピーカーと対になったオーディオシステムではなく、音源1つ1つ対して音と定位座標をメディアに記録する「Object-Based Audio」という仕組みを採用する。オブジェクトの数は最大128、ただし、さすがに128個も動かすのは大変なので一般的にはそこまで使っていないという。
このオブジェクト単位のオーディオを再生するにあたってスピーカーの数は自由に組むことができる。ホームシアターでは7個から最大34個までのスピーカーのコントロールが可能であり、部屋の広さに合わせてスピーカーの数を調整することで、よりリアルな音の定位が再現可能だ。
また周囲を囲む平面的なスピーカーにプラスして天井にもスピーカーを配置し、頭の上を撮りが羽ばたく音が聞こえるなど、立体的な音の定位を再現することができる。
このドルビーアトモスの3DサラウンドをPCの内蔵スピーカーで再現するには、まずは解決すべき点が多く存在したのだという。というのも、特にサイズ感が重要なモバイルノート場合、スピーカーの配置や音質に対する制約が大きいのだ。
例えば、スピーカーが底面にある場合はデスク(机)では音が響いて綺麗に聞こえるが、膝の上ではこもって聞こえるなど、利用状況によって音が変化することがある。
こうした制約からくる問題点は、前述した「音が小さい」だったり、「音量を上げると音が歪む」や「音がこもる。音が不自然」、「コンテンツによって音量の差が激しい」、「セリフが聴こえづらい」などさまざまだ。
そこで問題点を解決すべくDolbyがデザインしたPCスピーカーをファーウェイとともに、スピーカーデザイン、筐体設計、ソフトウェア開発を共同で行ったのがMateBook XやMateBook X Proなどに搭載されているのだという。
こちらはMateBook Xの基板部分だが、赤で囲った位置に左右のステレオスピーカーがある。残念ながらスピーカーも分解した状態となっているのでわかりづらいのだが、筐体およびマザーボードと干渉しないようスピーカーは独立した緩衝材に包まれた状態で組み込まれている。
緩衝材を開いた状態がこちら。片側に2個ずつスピーカーがあるようだ。
こうした独立したスピーカー設計によって、MateBook Xは音量を最大にしても音割れや筐体が振動することなく、クリアな音を再現する。
デコードしたドルビーアトモスの音声を、前からだけではなく、後ろや上からも聞こえるよう再現するのが専用設計の「ドルビーアトモスサウンドシステム」である。
ドルビーアトモスではないコンテンツもクリアで聞き取りやすい音で再現するため、ネット配信動画もMateBook Xの単体で十分楽しめるというわけだ。
こうした取り組みはMateBook X Proにも活かされていると思われるので、サウンド面も是非チェックしてみたいところだ。
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(引用元:livedoor news)
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