KDDIとKDDI総合研究所は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、多くの人が密閉空間に集う芸術文化の自粛が継続する中、ウィズコロナ期の公演の在り方を模索している新日本フィルハーモニー交響楽団と東京混声合唱団とともに、新しい音楽鑑賞の提案として119名のミュージシャンが演奏したバーチャルコンサートを、2020年6月8日から「新音楽視聴体験 音のVR」アプリで配信する。
■360度動画の見たい・聴きたい部分に自由自在にフォーカス
KDDI総合研究所が開発した「音のVR」は、360度動画の見たい・聴きたい部分に自由自在にフォーカスできるインタラクティブ視聴技術。最大360度8Kビデオ・360度3Dオーディオから、空間的に自然な広がりと定位を持つ、任意の範囲の音場をリアルタイムに合成、再生する。
「音のVR」を利用したバーチャルコンサートでは、ユーザーの動作やスマートフォンなどの操作に応じて、好きなパートに近づいたり遠ざかったりすることができ、あたかもコンサートホールの舞台上や客席を自由自在に移動し、自分だけの特等席で音楽を鑑賞しているような疑似体験が可能だ。
バーチャルコンサートでは、新日本フィルハーモニー交響楽団のフランチャイズホールである「すみだトリフォニーホール」のステージを背景に、119名のミュージシャンが、合唱の定番曲として老若男女に親しまれている「Believe」をリモート演奏している。ユーザーは「新音楽視聴体験 音のVR」アプリを利用して、好みの楽器や聴きたい歌声の向きにフォーカスしたり、映像をズームすることで、オーケストラと合唱の多種多様な音色を楽しむことができる。
なお、新日本フィルハーモニー交響楽団と東京混声合唱団による共演は、2013年3月以来となるとのこと。ミュージシャンとして困難な状況におかれながらも、「新しいことに挑戦して活路を見出したい」と強く願う両団の想いが共鳴し、実現に至った。「Believe」の演奏には、さまざまな音楽発表の場を失った小中学生や高校生をはじめ、音楽ファン、音楽関係者と一緒に困難を乗り越えていきたいという想いが込められている。
■新日本フィルハーモニー交響楽団 事業部長 貝原 正三氏のコメント
「コロナ禍で演奏することができない中、新日本フィルハーモニー交響楽団は、楽団員によるオリジナル企画『シンニチテレワーク部 テレワークでパプリカ合奏してみた』で多くの方に注目をいただき、遠方の方やクラシックに馴染みのない方に音楽を届ける可能性を感じました。『音のVR』では、普段コンサート会場では見えにくい演奏者の姿や楽器の音色にもフォーカスできるため、リアルにはない新しい価値を提供できると感じています。今後はリアルとネットを並存する新しい音楽発信を模索していきたいと考えています。」
■東京混声合唱団 事務局長 村上 満志氏のコメント
「2020年4月に公開した東京混声合唱団のリモート合唱『Believe』は、シンニチテレワーク部の『パプリカ』に影響を受けてつくられました。バーチャルではありますが、新日本フィルハーモニー交響楽団と、その『Believe』を共演することにご縁を感じ、またネットの可能性を改めて実感しております。肌と肌が触れ合うなかで生まれる音楽を大切にしつつ、『音のVR』のような新しい通信技術のチカラを享受することで、音楽鑑賞や音楽文化のさらなる発展を期待しています。」
■音のVRバーチャルコンサートについて
「新音楽視聴体験 音のVR」アプリをApp Storeからダウンロードのうえ視聴可能。
曲名:Believe
作詞・作曲:杉本竜一
編曲:橋本祥路
オーケストラ編曲:首藤健太郎
演奏:新日本フィルハーモニー交響楽団
合唱:東京混声合唱団
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(引用元:livedoor news)