いま好みの香りを選ぶだけで自分の状態が判別できる画期的な自己判断システム「KAORIUM(カオリウム)」を開発したのがセントマティックだ。同社は「香り×UX(ユーザー体験)×IT」がもたらす新たな体験感覚(香りの超感覚体験)に着目し、新しい価値を創造することによって心豊かな社会づくりを目指している。
今回、その第一弾のプロジェクトとして、香りと言葉の変換システム「KAORIUM(カオリウム)」を開発。フリーアナウンサーの馬場典子さんをスペシャルMCに招き、「KAORIUM」のコンセプトモデルを体験できる「Experience KAORIUM」を渋谷ヒカリエで開催したので、その様子をお届けしよう。
■約6兆円の市場規模が見込める香りビジネス
セントマティック代表取締役栗栖俊治氏から、同社のビジネスモデルや「KAORIUM」の概要の説明があった。
栗栖社長は「私たちは香り×UX×ITで、今までになかった香りの超感覚体験を生み出していきます。そして、これを様々な領域の事業プレイヤーと協業しながら社会に実装していきます。」と、同社のビジネスモデルについて語った。
栗栖社長によれば、香りは我々の情動に直接働きかける力があることから、ビジネスサイドからも香りに対して高い関心があるとのこと。今まで香りに関係していた大企業だけでなく、香りに関係のなかった大企業まで新規事業として香りのビジネスに参入し始めているという。
香りのビジネスについて語るセントマティック代表取締役栗栖俊治氏
■急速に成長する香りマーケット
また香りのマーケットサイズは急激に成長している。2020年にはワールドワイドで約5兆円の規模があると言われており、さらに2025年には約6兆円に到達するとされている。
ビジネスサイドからは高い関心を集めている香りだが、一消費者として香りをみた場合、
・好き、嫌い
・いい匂い、臭い
などで終わっているのが現状だ。
そもそも香りは目に見えないし、曖昧なものだ。人によって好き嫌いがあるため、香りをプレゼントしようと思っても、ひとつの香りを選びづらい。とくに香水は高いため、プレゼントする相手が使用している香水がわからなければ、購入は難しい。
栗栖社長は「いかに香りをわかりやすく届けるのか。人々の香りの感性を高めるには、どうしたらよいのか。これが実現できれば、私たちは香りを通して生活により豊かさだとか、彩りを持たすことができるのではないのか、そう考えてセントマティックはスタートしている」と同社創業の経緯を語った。
ふだんは漠然と感じる香りだが、「KAORIUM」を利用すれば、香りから言葉へ、あるいは言葉から香りへと相互に変換することができるという。栗栖社長の言葉を借りれば、「ユーザ自身が感じた言葉(感性)と香りを強く紐づける感覚が体験できる(超感覚体験)」を得られるという。
「香りの超感覚体験」を言い換えれば、「香りから今まで感じられなかったものが感じられる体験」だ。たとえば、ソムリエがワインをいろいろな言葉で表現してきたように、「KAORIUM」が趣向品の香りをわかりやすく表現することによって、それらをより豊かに味わったり、より楽しめるようになる。将来的には、その食材に合う日本酒を、香りから提案することも可能になるという。
常に同じ香りを好むときもあれば、体調によっては、いつもとは違った香りを好むときもある。香りを調べることで、その時点における自分の状態を判別することができるのが「KAORIUM」というわけだ。
■香りから見える景色は「頬に触れる満開の八重桜」
イベントでは、ゲストMCのフリーアナウンサー馬場典子さんが「KAORIUM」を体験した。前述したように「KAORIUM」では、香りと言葉を繋げることで、今まで感じることができなかった超感覚体験を楽しむことができる。果たして、どんな超感覚を体験できたのだろうか。
「KAORIUM」を実際に体験するフリーアナウンサーの馬場典子さん
■16種類の香りから3つの香りをピックアップ
「KAORIUM」には、あらかじめ16種類の香りが用意されている。この中から最終的に3つの香りをピックアップする。これが香りを言葉にしたり、言葉をもとに香りを探していく体験となる。
最初にタイプの異なる4つの香りが用意される。ボトルを開けて実際の香りを嗅ぐことで、自分の好きな香りをひとつ選ぶ。選んだ香りのボトルをコースターに載せると、その香りから連想させる言葉が表示される。
馬場典子さんの香りのイメージは「リフレッシュ」という言葉だった。「リフレッシュ」という文字をタッチすることで、その言葉のイメージに近い香りのボトルがいくつか選択される。それらの香りを嗅いで、自分の好きな香りをひとつ選択する。
馬場典子さんが選んだ香りは「すっきり」の印象と持つものだった。今度は「すっきり」のイメージに近い香りのボトルがいくつか選択される。それらの香りを嗅いで、再び好きな香りをひとつ選択する。
香りから連想される言葉の中でも、より強いイメージの言葉は大きく表示される。
最終的に3つの香りをコースターの上に載せると、AIが解析して香りを風景にした文章ができ上がる。
馬場典子さんの好きな香りが風景になるわけだが、その風景を文字で表現してくれる。
馬場典子さんが選んだ香りは、
・Geranium(ゼラニウム)
・Clear Green(クリア・グリーン)
・Lavender(ラベンダ)
これらの香りからイメージされる言葉は、
・リフレッシュ
・息抜き
・すっきり
・甘い
・華やかな
・チャーミング
最終的に香りから見える景色は、「頬に触れる満開の八重桜」だった。香りを選んでいくだけで、自分自身すら自覚していなかった気持ちや思いがわかる超感覚体験システム「KAORIUM」の凄さが見えた瞬間だ。
香りと言葉の変換システム「KAORIUM」による最終結果。
■自分でも自覚していなかった想いが判明
馬場典子さんは「桜じゃなくて八重桜というあたりが、さわやかな軽やかさの中にも、やさしい女性らしさを感じたのが、八重の花びらには近い印象ですね。でも、桜が出てくるとは思いませんでした。求めている香りは『すっきり』だと思っていましたが、癒やしを求めていたことを発見しました。」とご満悦の様子。このように自分の気づかないことに気づくことが香りの超感覚体験だ。
あらためて「KAORIUM」をまとめると、
・香りの印象を言葉で可視化する
・香りを辿って香りに出会う
・香りのイメージを情景として感じる
この3ステップで香りと言葉を結びつけ、自分自身が好む香りを掘り下げていく体験ができる。
現時点ではインターネット上にある様々な表現を学習したAIが香りを表現する言葉を出しているわけだが、「KAORIUM」を体験した人のデータが集まってくれば、香りを言葉にする表現自体がよりブラッシュアップされていくことになる。
香りは「好き嫌い」にとどまらず、感性にまで繋がっていくものであるだけに、今後は感性教育や飲食、ショッピング、エンタメなど、様々な分野での応用が期待されている。あらためて香りについて考えさせられるイベントだった。
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(引用元:livedoor news)