ソニーは、渋谷モディ1階のソニースクエア渋谷プロジェクトにて、体験型コンテンツ「Shibuya Town with aibo 〜自由にプログラミング編〜」を開催中だ。本企画は、自律型エンターテインメントロボット“aibo”(アイボ)と触れ合う企画の第2弾となる。
本イベントの目玉は、以前「よりリアルに感情を尊重したAPIだと!?エンタテインメントロボット“aibo”用ソフトウェアAPIの公開を開始」という記事でお伝えしたソフトウェアAPIを利用して、aiboの動きを誰でもプログラミングして体験できることだ。報道関係者向け発表会と体験会が実施されたので、その模様をお届けしよう。
■APIを充実させ、様々な協業の可能性を推進
発表会は、ソニーAIロボティクスビジネスグループ クラウドサービス開発部統括部長平朋大氏による“aibo”用ソフトウェアAPIの説明から始まった。
今回提供されるソフトウェアAPIは、下記の2つだ。
・aiboデベロッパープログラム
・aiboビジュアルプログラム
いずれもaiboの所有者が対象であり、原則無償で提供される。
aiboデベロッパープログラムは、プログラミング上級者や企業・団体向けで、
・開発に必要なリファレンスガイド等の各種ドキュメント
・aiboにアクセスするために必要な鍵であるトークン
などを提供する。
aiboビジュアルプログラミングは、プログラミング初心者向けで、
・ドラッグ&ドロップが中心の簡単なプログラミングツール
・作ったプログラムはシェアが可能
となっている。
aiboビジュアルプログラミングは、aiboデベロッパープログラムのAPIを利用して開発したという。現在はソニーが提供しているが、今後は用途に応じてサードパーティーが同様のプログラミングツールを開発することが可能だそうだ。
「今後はaiboのソフトウェアAPIを活用される開発者が、aiboオーナー様向けに連携アプリケーションを提供できるようにする仕組みや、任意の音声認識ワードを設定する仕組みも企画しており、アップデートを継続していきます。」と平統括部長。
ソニーは、aiboをいろいろなシーンで活用してもらうために、企業や団体、教育機関、個人を含む様々な人が提供する商品やサービスとの連携を推進していくという。
“aibo”用ソフトウェアAPIについて説明するソニー平統括部長
■とても簡単!ドラッグ&ドロップでaiboを自在に動かせる
ソニーAIロボティクスビジネスグループSR事業部ソフトウェア2課統括課長森田拓磨氏は、aiboビジュアルプログラミングのデモンストレーションを行った。
左側にあるプログラミングブロックを、右側の空いている場所にドラッグ&ドロップすると、aiboをプログラムどおりに動かすことができる。条件文や繰り返し文を組み合わせて、より複雑なプログラミングも可能だ。
aiboビジュアルプログラミングは、理解しやすいプログラミングツールであることから、小学一年生の子どもでもプログラミングできたという。
aiboビジュアルプログラミングを説明する森田統括課長
■愛くるしいaiboと触れ合えるShibuya Town with aibo
ソニーブランド戦略部ロケーションブランディング課統括課長梶尾桂三氏からは、ソニースクエア渋谷プロジェクトについての説明があった。
ソニースクエア渋谷プロジェクトは、2017年4月にソニーの情報発信拠点としてオープン。2018年10月には、広さを2倍に拡張してリニューアルオープンした。それ以降、渋谷に集う人たちやクリエーターとコミュニティーを形成し、共創する場として新たな感動を作っていけるよう努めてきたという。
ソニースクエア渋谷プロジェクトでは、エンターテイメントとテクノロジーを融合させたユニークな体験型展示を行う「イベントスペース」や、aiboやPlayStation VRがいつでも楽しめる「ラウンジスペース」を併設している。また定期的に学生や若手クリエーターを対象としたワークショップも行っている。
Shibuya Town with aiboは愛くるしいaiboと触れ合え、さらにaiboと協力することで、パートナーとして共に成長していく、その過程を体験できるコンテンツとして9月より実施されてきた。Shibuya Town with aiboでは、今後も様々な取り組みを進めていくという。
ソニースクエア渋谷プロジェクトについて説明するソニーブランド戦略部梶尾氏
■OKAMOTO’Sのオカモトレイジさんのテーマは「子育て」
トークセッションでは、ロックバンドOKAMOTO’Sのオカモトレイジさんが登場し、aiboのふるまいをプログラミングしたときの話をした。今回、トレイジさんは「子育て」をテーマとしてプログラムを組み、aiboに歌を歌わせた。
「aiboそのものもそうですが、プログラミングが面白かったですね。」と語るオカモトレイジさんは、プログラミングの経験がない。それでもaiboビジュアルプログラミングのおかげで、aiboのふるまいのプログラミングにはそんなに時間が掛からなかったという。
「音楽活動をされているオカモトレイジさんとして、aiboにどんな動きをさせてみたいですか?」とのMCの質問に対してオカモトレイジさんは、「シンセサイザーと連携してシーケンスと連動させて動くというのがあったらいいですね。波形と反応してここの動きになるとか、こういうプログラミングだと、たぶん簡単にできそうな感じがするので。それで3〜4台並べたら、ビデオも撮れるだろうし、ダンサーみたいになるだろうし。そういうのができそうだと思いましたね。」と、ミュージシャンらしい答えが返ってきた。aiboのミュージックビデオが実現できたら楽しそうだ。
aiboのふるまいをプログラミングしたときの話をするOKAMOTO’Sのオカモトレイジさん
■aiboを楽しめる5つのコンテンツ
体験型コンテンツ「Shibuya Town with aibo 〜自由にプログラミング編〜」では、以下の5つのコンテンツが用意されている。
■aibo×渋谷のまち
来場者は、STOMACHACHE.(ストマックエイク)が描いた渋谷の街を舞台に、aiboをプログラミングして動かすことができる。
実際に体験してみたが、aiboビジュアルプログラミングのブロックには、aiboの動きがあらかじめ登録されている。グロックを並べるだけで、簡単にプログラミングができる。なお、プログラミングしたaiboの写真をSNSに投稿すると、その場でオリジナルステッカーを貰える。
aiboビジュアルプログラミングのブロックには、aiboへの命令が書かれている
ブロックを並べるだけでaiboを自在に動かせる「aibo×渋谷のまち」
■クリエイター制作のオリジナルなふるまいプログラミング
今回、「aiboを通じて自己表現しよう!」をテーマに、3人のクリエイターがそれぞれaiboのふるまいのプログラミングに挑戦した。
・ロックバンドOKAMOTO’Sのドラマーであるオカモトレイジさんは「子育てaibo」
・ファッションモデルの小谷実由さんは「猫まねaibo」
・マルチクリエイターのパントビスコさんは「潜水aibo」
それぞれが異なるテーマでaiboのふるまいを作り、その制作模様を動画で見ることができる。
クリエイターによるaiboのふるまいの制作模様が見られる「クリエイター制作 オリジナルふるまい」
■aiboのふるまいウォール
aiboソフトウェアAPIのふるまいの中から、「あくびをする」「くしゃみをする」など、特徴的なふるまいをピックアップして壁一面に表示した。その数は約60種類。「人間になって走り回る夢をみる」という意外なaiboの一面も垣間見られる。
aiboの意外な一面も見られる「aiboのふるまいウォール」
■ワン!クエスチョン
「ワン!クエスチョン」では、「今後aiboが活躍する場面は?」をテーマに、アイデアを募集中だ。壁に貼られたアイデアをもとに、想像力を働かせて、プログラミングに挑戦しよう。
aiboが活躍する場面のアイデアを貼れる「ワン!クエスチョン」
■Photo Spot
フォトスポットがソニースクエア渋谷プロジェクト内に登場。イラストのaiboと写真を撮ることができる。カラフルな背景は、イラストレーターのSTOMACHACHE.によって描かれたものだ。
イラストのaiboと一緒に写真が撮れる「Photo Spot」
「Shibuya Town with aibo 〜自由にプログラミング編〜」は、2020 年1 月中旬まで実施中だ。aiboビジュアルプログラムは、子どもでも簡単にプログラミングすることができる。興味を持った人は、週末や年末年始の休みを利用して、aiboを体験しに行ってみてはいかがだろうか。
■「Shibuya Town with aibo 〜自由にプログラミング編〜」
期間:2019 年11 月11 日(月)〜2020 年1 月中旬
場所:ソニースクエア渋谷プロジェクト(東京都渋谷区神南1-21-3 渋谷モディ1階)
■ソニースクエア渋谷プロジェクト 概要
【場 所】渋谷モディ1階(東京都渋谷区神南1-21-3)
【営業時間】11:00〜21:00
※年中無休 但し1月1日、及びイベント準備期間は除く
■ソニースクエア渋谷プロジェクト
■Shibuya Town with aibo 〜自由にプログラミング編〜
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(引用元:livedoor news)