日本eスポーツ連合、JeSU活動報告記者発表、AESF戦略発表会を開催

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日本eスポーツ連合(以下、JeSU)は、2019年9月12日に東京ゲームショウにて、JeSU活動報告記者発表、AESF戦略発表会を開催した。当日は、JeSU会長岡村氏が、今後のeスポーツの国内施策と海外戦略について発表した。

■国内施策について
まず、経済産業省より受託したeスポーツに係る調査分析事業について検討会の第1回目の開催日時と委員構成について発表した。続いて、JeSU新支部設立に関する計画について言及し、現在までに29県37団体からの応募があったと語り、「年内を目途に新支部を発表し、その状態で2020年を迎えたい」と話した。

さらに、オフライン大会しか認めていなかったJeSU公認大会について、JeSUの規約を今秋改訂し、オンライン大会でも開催できるよう準備を進めていることを明らかにした。加えて、日本代表の選出や共催・後援大会などを通じてサポートしてきた海外タイトルやPCタイトルについて紹介し、「eスポーツ熱が全国に広がる中、今後もプラットフォームを問わず幅広いタイトルの普及に努めるとともに、幅広い地域で選手のプロライセンス発行や賞金獲得のチャンスを広げていきたい」と話した。

またオフィシャルスポンサーとなるサントリーホールディングスによる、清涼飲料水1年分を日本代表選手に支援していただくサポートプログラムの実施を発表した。岡村は「これらの取り組みが、選手の技術向上、あるいはモチベーション向上につながっていくのではないか」と期待を示した。

その後、JeSU放送委員会の発足について発表。健全なeスポーツの発展のため、初めてeスポーツ大会を放送する方々に理解してほしい内容を記載した「配信サポートマニュアル」を9月末に公開することについて述べ、「全国津々浦々にeスポーツ大会がますます広がっていくような共通指針を作ることが目的である」と語った。また、健全かつ適正なeスポーツの発展には法規制への対応が必要であるとして、2年ほどかけて関係各省庁と協議しJeSU内部で議論・検証等を行ってきた、景品表示法、刑法に関する取り組みについても発表した。

■JeSU活動報告記者発表
JeSUの海外戦略の一つとして発表された国際大会への日本代表選手の派遣に関し、その国際大会の主催として、アジアeスポーツ連盟(AESF)会長ケニス・フォック氏が登壇。来年2020年に中国・シンセンにて開催する新たなeスポーツトーナメント「AEFS e-Masters SHENZHEN 2020」について発表した。

開催の理由について、「アジアオリンピック評議会によって認められたアジアeスポーツの唯一の団体として、会員と協会が一緒に成長できる場面を設けたいと考え、eスポーツの可能性を発掘してきました。その努力の結果として、現在毎年開催されている国際トーナメントより優れた、一流の競技会というものをこのアジアで開催しようと考えました」と発言し、「この大会を他の世界規模のトーナメントに匹敵するものにすることを長期的な目標としています。」と期待を込めて語った。

その後、「AEFS e-Masters SHENZHEN 2020」の組織委員の代表として、Sun Media Groupより、CEO シン・ジェン氏が登壇し、新トーナメントについて「アジア初のeスポーツイベントとして、アジアeスポーツの道しるべになるべきもの。eスポーツファンに前例のない体験をもたらすと信じています」と期待を寄せた。また日本のeスポーツのレベルの高さについて、世界の頂点であると評価したうえで、Sun Media Group のある中国のeスポーツ産業には大規模な成長が見込めるとし、「これから日本を含むアジア諸国との産業の発展に関するコミュニケーションや機会があると信じています」と話した。

また、「AEFS e-Masters SHENZHEN 2020」では、『eFootball ウイニングイレブン2020』、『Arena of Valor』、『Warcraft ?: The Frozen Throne』のタイトルの採用が現状決定しており、そのひとつである『eFootball ウイニングイレブン2020』の発売元となるコナミデジタルエンタテインメント執行役員事業推進本部長石原靖士氏も登壇した。石原氏は、各地のトップクラブやサッカーリーグと協力に連携する「e-フットボール構想」について発表し「eスポーツを1スポーツとして高めていきたい。」と語った。