テクノロジーとスマホでさまざまな社会問題に取り組むトーンモバイルが新たな展開を発表! |
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下、CCC)グループとフリービットによる合弁会社であるトーンモバイルは1月24日に『トーンモバイル プレスセミナー「TONEラボ」』を開催し、小ロットから受注可能な法人向けにカスタマイズできるスマートフォン(スマホ)の展開やIoTデバイスとの連携による新しいユーザー体験などの説明を行った。
これまでトーンモバイルは回線を借りて仮想移動体通信事業者(MVNO)として提供している携帯電話サービス「TONEモバイル」にてシニア層や子どもの見守りなど、家族で使えるスマホと、そのサービスである「TONEファミリー」によって主に個人向けにテクノロジーを活用した新たなスマホライフを提案してきた。
そして今回は新たに法人向けのサービスも開始するとのことで、それが独自のカスタマイズができるテクノロジーである「TONE Factory」をベースとして、法人向けのスマホ市場に参入するという動きだ。
今回はそんなTONEラボにて発表された法人向けのスマホサービスと、AI(人工知能)を活用したスマートスピーカーを使った新たなユーザー体験のデモンストレーションについて紹介していく。
前述通り、トーンモバイルは企業や学校、会員組織向けに50台から発注できるカスタマイズをしたスマホなどの端末やSIMカード(携帯電話回線)を製造可能とするTONE Factoryを発表した。
TONEラボに登壇した同社代表取締役社長の石田宏樹氏は、端末と回線を顧客に合わせてカスタマイズして提供することから、TONE Factoryのサービスを「CMVNO(Customized MVNO)」であると説明。法人市場に向けてトーンモバイルの立ち位置を明確にした。
法人向けのスマホは、製造工程の手間が掛かることから大規模な発注の必要があったが、TONE Factoryでは顧客の要求に対してクラウドを利用して迅速にカスタマイズ対応を行うという。
具体的には顧客のブランドIDをもとに独自の仮想ソフトウェア「Tree」を管理し、アプリ配信マーケット「Google Playストア」を介さずにソフトウェアの配布やアップデートを可能とする。
製品の出荷時はTONEモバイル向けの「TONE m17」(富士通コネクテッドテクノロジーズ製)のままだが、顧客が利用する際にブランドIDに紐付けされたカスタマイズが実行されるという仕組みだ。
こうしたカスタマイズサービスは、顧客が必要なアプリのインストールや特定の機能を利用させないなど多岐にわたるが、実はこのカスタマイズはトーンモバイルが子ども向けやシニア向けの機能として導入しているものでもある。今回はこのカスタマイズサービスをオープン化し、さまざまな顧客に対応していくという狙いだ。
TONE Factoryの本格的な利用の一例として、一部のTSUTAYAの店舗で開始しているトーンモバイルの端末と回線がレンタルできるサービスに、このブランドIDとカスタマイズ機能を利用していることを紹介した。
貸し出しには端末の初期化とサービスに使用するアプリのインストール、そして返却時には個人の利用履歴を初期化するための確認などをNFCベースで行う。
貸し出しをするスマホ自体は、ごく普通のスマホとしての振る舞いをするが、カスタマイズは店頭での貸出業務に合わせたものとなっているということだ。
続いて、今回のTONEラボでは新しいテクノロジーのお披露目として「TONE IF/THEN Engine」を利用したIoTの活用を紹介した。IF〜THENといえば、プログラミング言語において条件分岐の機能を持つものだが、これをIoTプラットフォームの「IFTTT」とTONEファミリーの機能を合わせることで、新たなサービスが実現可能であるという。
例えば、部屋の“温度”が“上がったら”(IF)、“スマホに連絡”(THEN)と言ったIoT機器が意思を持ったような振る舞いをさせることも可能となる。こういった機能はすでに「Netatmo Weather Station」などのIoT機器をIFTTTと連携させることで可能だが、トーンモバイルではより利用者が簡単に使えるようにプラットフォームごとセットで提供する。
またTONEラボではこの仕組みをスマートスピーカーと連携させ、音声によるTONEファミリーの機能を呼び出すデモンストレーションが行われた。
Googleが販売するスマートスピーカー「Google Home」の「太郎(=ユーザー)はどこ?」という音声入力に対して、TONEファミリーから「太郎」の位置と状態(静止している、乗り物で移動している)を音声で返すというものだ。
これまでこういった機能を利用するにはスマホからアプリを起動して確認する必要があったが、一気にこの手間を解消するデモであった。手が放せない状態でも確認することでき、使い勝手が良くなるのは確かだ。
また音声によるデモンストレーションでは、TONEファミリーの機能を使い、位置情報から「太郎」に一番近い家族を探し、例えば、一番近くにいるお父さんに「太郎を迎えに行って欲しい」というメッセージを送っていた。
今回のデモンストレーションでは、スマートスピーカーはさまざまなサービスと接続することで新たな使い方を生み出すことができるという可能性を示すものであった。音声で簡単にコントロールできることからスマホの操作が苦手な世代などにはすぐに受け入れられそうだ。
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(引用元:livedoor news)
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