ITの最新化で働き方は変わるのか?マイクロソフトが企業のITモダナイゼーションを推進 |
日本マイクロソフトは1月23日に都内にて「マイクロソフト “ITモダナイゼーション” プレスカンファレンス」を開催し、Microsoftが考える“ITモダナイゼーション”および「Windows 7」や「Office 2010」などの古い環境から最新環境へ移行するための支援施策について説明を行った。
ITモダナイゼーションは、現在でも利用可能の古いシステムを最新のシステムに切り替えて、IT技術の使い勝手を良くすることであるが、マイクロソフトの場合は、まもなくサポートが終了するWindows 7やOffice 2010から最新のシステムへの変更を促すことが1つの課題となる。
同社のパソコン(PC)など向け最新OS「Windows 10」はこれまでのWindows OSの延長線でしかないように思えるのだが、企業への導入では最新のテクノロジーが使えることから新たな付加価値を生み出すという。
多くの企業がまだ利用しているこれらのシステムを、Microsoftはどうやって刷新していくのか?今回は、同プレスカンファレンスにて紹介されたその施策について紹介していく。
Microsoftでは働き方改革となる「デジタルトランスフォーメーション」を推進してきている。そのひとつがオフィスだけではなく自宅でも仕事ができるようになることで、その人にあった働き方で業務の効率化を図ることができるというものだ。
そしてデジタルトランスフォーメーションを推進する上で、欠かせないのがITモダナイゼーションだという。これはWindows 7からWindows 10への移行がITテクノロジーの進化となり、大きな意味を持つ。
過去のWindows XPからWindows 7への移行は、セキュリティーの向上など当時としては大きな変革であったのが、移行のための予算や導入後のトラブルシューティングなど、さまざまな問題もはらんでいた。
そうした苦労があった一方で、利用者としては単なるシステムの入れ替えやアップグレードであったと認識しているだろう。
そうしたことからWindows 7から最新のOSへの入れ替えもそうであるように感じかも知れないが、Windows 10およびITテクノロジーはさまざまな仕組みを生み出し進化している。
現在はクラウド化やAI導入が進んだことにより、BI(Business Intelligence)やMR(Mixed Reality)なども生まれ、システムの入れ替えやアップグレードだけではなく、新しいテクノロジーを導入する機会となった。
同社 代表取締役 社長の平野拓也氏はWindows 10への移行を含むITの最新化について「アップグレードの世界から新しいビジネスモデルを構築することができるようになった」と説明した。
クラウドベースとなったことで、システムも常に最新のものを使い続けることができるようになったこともそのメリットだという。
一方で、そのITの最新化の現状はどうなのだろうか。日本マイクロソフトでは、大企業で92%がWindows 10移行に向けた活動を開始し、約80%がMicrosoftのクラウドを利用しているという。一方で、中小企業ではWindows 7のサポート終了時期の認知が49%、グループウェアを活用できている企業が12%と低い数値である。
しかしながら、中小企業でもIT最新化を進めている企業もあり、建築業界が抱える人手不足の問題や、高齢化、出産・育児といった社員の働き方を支援する動き、クラウドの利用でITの管理が楽になったという成功体験があるという。
平野氏は「クラウド化、ITの最新化は大企業だけではなく、中小企業にこそメリットが多く出てくるもの」とした上で、エンタープライズで培ったテクノロジーを中小企業でも活用できるようにしていきたいと話した。
その中小企業のITの最新化を支援するため、Jマッチとの協業で公的支援制度の情報提供および「Office 365」の活用研修などのサポートを開始する。
さらにITの最新化はイオンアイビスや松山市の導入事例として、Windows 7のサポート終了となる2020年1月14日やOffice 2010の2020年10月13日まで先延ばししてもメリットがなく、トラブルを生む可能性があることを紹介した。MicrosoftとしてもWIndows XPからの移行の際に得たフィードバックをもとに早い段階での周知が必要であるとしている。
このシステムの移行について、同社 執行役員 常務 パートナー事業本部長の高橋美波氏が「Windows 7およびOffice 2010のサポート終了は、ITの最新化のきっかけとしてその先にある付加価値を訴求していくことが重要である」と話す。
ITの最新化による付加価値は、部門間の連携や時間の創出、経営判断の迅速化などに加えて、セキュリティー対策であると説明した。
こうした取り組みを推進するソリューションとしてOffice 365、Windows 10、Enterprise Mobility + Securityを1つにした「Microsoft 365」を紹介。まだ耳慣れない名前だが、以前は個別であったExcelやWordといった製品が「Office」という名前で周知されたように、クラウドを軸とするOfficeやWindows 10、そして業務をサポートする機能をトータルソリューションとしたMicrosoft 365として周知させていくとしている。
ITの最新化に向けてMicrosoftは「知る」や「聞く」、「相談する」という3つのステップによる施策を発表した。法人向けのサポート終了相談窓口の開設やWindows 10&Office 2010サポート終了移行支援サイトの開設による情報提供、そして移行や導入に向けたイベントやセミナーを全国展開する。
そして導入のための相談は、デバイスメーカーを含む30社のパートナー企業とともに移行支援を行う。これらのプレスカンファレンスの模様は以下の動画でも紹介しておく。
動画リンク:https://youtu.be/ctkwdel1gng
最後に平野氏は「2020年1月のWindows 7のサポート終了時にはWindows 10の使用率を全体の9割に、中小企業におけるOffice 365、Microsoft 365によるクラウドの活用を2020年には現在の10倍を目指したい」と目標を示した。
■関連リンク
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・富士ソフトと日本マイクロソフト、企業のデジタルトランスフォーメーションを実現する IT 環境の最適化と最新化に向けて連携 – News Center Japan
・https://www.microsoft.com/ja-jp”>日本マイクロソフト – Official Home Page(引用元:livedoor news)
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