ジャパンディスプレイがセンサー事業に参入!透明なガラス製指紋センサー(静電容量式)を開発 |
ジャパンディスプレイ(JDI)は23日、ガラスなどの基板上に形成することで透明な指紋センサー(静電容量式)を開発したと発表しています。2018年度中の量産出荷を予定しており、既存のスマートフォン(スマホ)やノートパソコン(PC)向けで一般的に使用されているシリコン製指紋センサーの置き換えが可能だとしています。
先日、vivo Mobile CommunicationsがSynapticsの光学式指紋センサー「Clear ID(型番:FS9500)」を用いて画面内に指紋センサーを搭載する世界初スマホ「vivo X20Plus UD」を発表しましたが、このような“ほぼ全画面デザイン”との組み合わせも期待されます。
JDIが新たに開発した静電容量式指紋センサーは、同社の既存のLTPS (低温ポリシリコン)液晶ディスプレイの開発で培った経験とノウハウによって液晶ディスプレイ「Pixel Eyes」に搭載されているタッチ入力技術の原理を応用したセンサーとなっています。
Pixel Eyesでは、液晶ディスプレイ表面に指が触れた時の静電容量の変化を検出するための機能がガラス基板上に形成されており、静電容量の変化が起きているエリアを特定することで、液晶ディスプレイ上のどのエリアに指が触れているかを検知できます。
さらにこの技術を進化させ、指紋の凹凸による静電容量の変化を検出する技術の開発に成功したとのこと。これにより、透明なガラス上に静電容量式指紋センサーを形成することが可能になり、コスト的にも従来のシリコン製と変わらない程度にできるとしています。
なお、今回開発されたセンサーは指1本分のサイズとなる約8mm×8mm(160×160ドット)で、256階調の約508dpiですが、サイズを大きくすることで複数の指の認識などにも対応できるとしています。また認識精度としても既存の指紋センサーと同等とのこと。
将来的には、JDIが持つフレキシブルディスプレイ技術を用いてフレキシブルで薄いセンサーを実現することで、指紋センサーを要する製品のデザイン自由度の向上が期待できるとしており、仮に端が湾曲したラウンドディスプレイでもその部分にこのセンサーを設置することもできそうです。
画面内への設置を想定した指紋センサーは、このJDIの静電容量式指紋センサーやSynapticsの光学式指紋センサーの他にもQualcomm Technologiesが開発した超音波式指紋センサー「Qualcomm Fingerprint Sensors for Display」もあり、Appleも開発をしているという噂があります。
当初はQualcomm Fingerprint Sensors for Displayを採用して参考展示を行なっていたvivo Mobile Communicationsが最終的な製品にはSynapticsのClear IDを採用しているため、完成度や出荷時期が気になるますが、当初はQualcomm Fingerprint Sensors for Displayも2017年10〜12月とされていました。
使ってみると、指紋センサーはやはり背面にあるよりも前面にあるほうが使いやすく、また「iPhone X」で採用された顔認証「Face ID」も一長一短で画面ロック解除においてはやはり指紋センサーのほうが良いという面も大きいため、可能ならこういった画面内に設置する指紋センサーが今後増えてくると嬉しいところです。
■関連リンク
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・透明な静電容量式ガラス指紋センサを開発 : ニュースリリース | 株式会社ジャパンディスプレイ
(引用元:livedoor news)
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