楽天モバイル、関西電力送配電と協働して電柱に基地局を設置する「電æ…

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楽天モバイルが独自開発した「電柱頂部基地局」を紹介!


楽天モバイルは22日、同社が移動体通信事業者(MNO)として自社回線(以下、楽天回線)を構築して提供している携帯電話サービス( https://network.mobile.rakuten.co.jp/ )において関西電力送配電と協働して2022年8月より運用を開始している「電柱頂部基地局」について同社の楽天モバイル公式ブログにて紹介しています。

電柱頂部基地局は電柱の頂部(約15m)にアンテナ単体を中間部(約5m)に無線機器類を設置する基地局で、電柱の高さは楽天モバイルが全国で開設をしているコンクリート柱に設置するタイプの基地局(コンクリート柱局)とほぼ同じとなっており、電柱頂部基地局を導入することでよりスピーディーに周辺の通信エリアの拡大・改善に努めることをめざしているということです。

同社では新しいタイプの基地局を開発する中で電柱という公共資産を活用してエリア拡大していくことを視野に入れてさまざまな検討を行い、その中で関西電力送配電と相談しながら開発を進め、2021年10月に第1号となる基地局を電波発射して関東圏で運用を開始したとのこと。これにより、基地局開設にかかるコストの削減やエリアカバーの広さ、電波発射までのスピードの3つのメリットがあり、楽天回線エリアの拡大に貢献できるとしています。


楽天モバイルの電柱頂部基地局(左:頂部・右:中間部)

楽天モバイルでは全国各地で安定して携帯電話サービスを利用できるように自社の基地局を設置した楽天回線エリアを広げるなどのエリア整備に取り組んでおり、これまでも同社の楽天モバイル公式ブログ内における「楽天モバイルのエリアレポート」シリーズとして新しいタイプの基地局やエリア展開などに関する情報を紹介してきました。

今回はそうした中で2022年8月より運用している電柱頂部基地局が紹介されています。電柱頂部基地局を導入する際に関西電力送配電の保有する電柱への楽天モバイル独自アンテナや蓄電池の設置可否、運用方法などの策定が大きな課題となったものの、実装に向けて関西電力送配電と改善策などを相談して協働することになったとのこと。

実際に電柱頂部基地局を開設して運用に至るまで苦労した点が数多くあり、問題点の1つ1つに対して関西電力送配電と議論を重ねた結果、現在の安全運用につながっているとし、問題点の具体例としてアンテナ設置条件の見直しが挙げられており、関西電力送配電の管轄エリア内ではこれまでアンテナを電柱頂部に設置した金具の内部に収めることが設置条件だったものの、より効率的なエリア構築をめざすために楽天モバイルから金具の外にアンテナを設置する方式での運用を要望したとしています。


(左)工事風景、(右)完成した基地局の頂部

この点についても楽天モバイルと関西電力送配電で電力設備の保守や保安面に関するさまざまな試験をクリアしてトライアルを開始することができたと説明しています。また電柱頂部基地局は基地局設備を行う工事会社にとっても初めての基地局タイプであったため、工事方法の検討からはじめてもらったほか、工事会社や高圧線周辺の工事の許可を得た資格者との工事スケジュールの調整も難航したということです

そのため、楽天モバイルも実際に現地に何度も出向き、工事方法やその進め方を何回も協議して試行錯誤の連続を経て工事フローを決定していき、最終的には関西電力送配電や工事会社にルールの策定を行ってもらい、2022年8月より楽天モバイルのアンテナを電柱頂部に設置するトライアル局の開局につながったとのこと。

電柱頂部基地局を導入するメリットは大きく3つあるり、1つ目は基地局開設にかかる「コストの削減」で、すでに建設してある電柱を活用することによって一般的な基地局であるビル局、コンクリート柱局、鉄塔局と比べて1局当たりの設置にかかる費用が少なくなり、2つ目は「エリアカバーの広さ」ですでに運用を行っている「消火栓基地局」の約7mと比べて電柱は高さが約15m〜20mあるため、楽天モバイルが開設運用するコンクリート柱局と同様に電波を比較的遠くまで飛ばすことが可能となっており、そのため1つの基地局でカバーできるエリアの広さにもメリットがあるということです。

最後の3つ目は「電波発射までのスピード」で通常は基地局の開設には設置場所の検討、物件オーナー様との交渉、設置許諾契約締結など、様々な工程で時間を要しますが、どの電柱を使うと楽天モバイルとしてメリットが大きいかの検討といった物件取得から申請手続き、その後の設置工事を経て電波発射までと、検討や協議といった工程が少なく、申請などの手続きを中心としたフローのみで建設工事を進めることができるとしています。

なお、楽天モバイルでは安価でかつ高品質な通信エリア構築の観点から電柱の利活用に注目が集まっており、今回のような電力会社所有の電柱などの資産への基地局設置工事については楽天モバイルインフラソリューションが楽天モバイルより受注して工事を行っているということです。

楽天モバイルインフラソリューションは2022年に楽天モバイルと東京電力パワーグリッドが基地局整備を加速するために設立した会社で、楽天モバイルの基地局建設工事の実績と東京電力パワーグリッドの電力設備に関する知見を掛け合わせて全国で今までにない建設工事にチャレンジをし、楽天モバイルの通信エリア新規構築・拡大に向けて取り組んでいるとしています。

記事執筆:memn0ck

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[楽天モバイルのエリアレポート] 電柱を活用した新タイプ基地局、「電柱頂部基地局」をご紹介 | 楽天モバイル株式会社
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(引用元:livedoor news)

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