マルウェア感染はGoogle Playプロテクトだけでは防げない……どうする? |
Googleが今夏より新たに導入したAndroid向けセキュリティー対策機能「Google Playプロテクト」は、Android搭載製品を包括的に守るセキュリティーサービスで、すでに多くのAndroid搭載製品で稼働しています。
Google Playプロテクトは、Android搭載製品内を自動でスキャンを行ったり、製品を紛失した際に位置情報を確認したり、音を鳴らしたり、ロックをかけたり、データを削除するといったことがリモート操作で行うことができます。
また、アプリ配信マーケット「Google Playストア」で配信されているアプリを公開する前に入念に審査を行い、マルウェアなどのウイルスの混入を防いだり、アプリ公開後に問題が見つかった場合に自動的に削除を行う機能などを提供しています。
そんなGoogle Playプロテクトですが、各セキュリティー対策アプリ・サービスの性能比較を行って公開しているAV-TESTの9月レポートによると、なんとGoogle Playプロテクトの保護能力は0点(6段階)と非常に厳しい結果となっていることが明らかになりました。
AV-TESTによると、Google Playプロテクトの性能を確認するために、最新のAndroid向けマルウェアのサンプル3016個をリアルタイム検知できるか、ここ4週間以内に発見されたAndroid向けマルウェアのサンプル2917個を検知できるか確認を行いました。
結果としては、リアルタイム検知の検知率が平均95.7%に対してGoogle Playプロテクトが65.8%、4週間以内に発見されたマルウェア検知の検知率が平均98.4%に対して79.2%と非常にどちらも良くない結果となったとしています。
最近ではAndroid向けマルウェアもGoogle Playストアで配信されているといったニュースを良く目にすることもあり、Google Playプロテクトの信頼性に疑問を持つ声も上がっています。
AV-TESTの結果は散々でしたが、だからといってGoogle Playプロテクトは一切役に立たないというわけではなく、導入前と比べて確実にAndroidエコシステムのセキュリティー対策に寄与しています。上記の結果でも平均よりは低いものの、確実に検知できているものもあり、Google Playに対応した比較的新しいAndroid搭載製品なら対応しているのは大きいでしょう。
さらに今回の結果を受けて、Googleが本腰を入れて検知率をアップするような対策を入れてくれるとありがたいのですが、今すぐにどうにかできる問題ではないので、今の時点ではAV-TESTで良いスコアを叩き出したセキュリティー対策アプリを別途導入するといったほうが懸命かもしれません。
昔はスマートフォン(スマホ)にセキュリティー対策アプリなど不要だといった意見が散見されていましたが、今ではパソコン(PC)並、もしくはPC以上に生活に溶け込んでおり、個人情報を多く持つようになったため、それを狙ったスマホ向けの驚異も増えています。
そのため、Android向けの新種のマルウェアがすごい勢いで出回っており、Androidの仕組みやAndroidを使っている人の属性から特に狙われていますので、これを良い機会にPCと同じくスマホにもセキュリティー対策アプリの導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
なお、日本では例えば、NTTドコモのAndroid搭載製品にはマカフィーの「McAfee Mobile Security」(バージョン4.9におけるAV-TESTの同様の検証では検知率99.9%および100%)ベースの「ドコモ あんしんスキャン」などと大手携帯電話会社の製品には何らかのセキュリティー対策アプリがプリインストールされているため、SIMフリー製品をご利用の方は特に気にしてみると良いように思われます。
■関連リンク
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・Test antivirus software for Android – September 2017 | AV-TEST
・Google Play Protect Fails Android Antivirus Tests
・Android – Google Play プロテクト
(引用元:livedoor news)