多機能翻訳機「KAZUNA eTalk5」の新機能と翻訳アプリ提供開始を発表! |
TAKUMI JAPANは21日、同社が開発・販売を手がける多機能翻訳機「KAZUNA eTalk5」のアップデート開始と、新たにスマートフォン(スマホ)など向けの翻訳アプリを開発していることを発表した。
同日、都内で開催した報道陣向けの発表会では、代表取締役社長の増田薫氏が登壇し、詳細な内容を説明した。
KAZUNA eTalk5のアップデートは「確認翻訳機能」を新たに追加する。アップデートは無償で、同日から配信を開始しており、KAZUNA eTalk5単体で実行できる。
さらに、2020年2月には対応言語を大幅に追加する有料のアップデートも実施する予定だ。
また、KAZUNA eTalk5を機能をそのままスマホやタブレットで利用できるようにした有料の翻訳アプリ「KAZUNA eTalk APP for Android&iOS」を2020年2月以降、順次提供を開始する。
■確認翻訳機能の追加
2018年12月に発売したKAZUNA eTalk5は、これまでにさまざまなアップデートを実施し、機能の拡張を図っている。
ハードウェアを買い替えることなく、アップデートによって機能拡張していくことについて増田氏は「KAZUNA eTalk5の中身はAndroidベースでできている。それならばしっかりと開発をして、ハードウェアは変えずにアップデートによってどんどん機能をアップさせていくほうがいいのではないかと思い、KAZUNA eTalk5を作った」と説明している。
発売以降アップデートによって機能を追加してきた
確認翻訳を無償で提供する
今回の無償アップデートによって追加される「確認翻訳機能」は、翻訳結果の左横に表示される左右の矢印アイコンをタップすることで、元の言語に再翻訳して、正しく翻訳されていることが確認できる機能だ。
翻訳結果の左横に表示されているアイコンをタップする
再翻訳が表示される
増田氏によると、この確認翻訳機能は、メールやTwitterのDMから要望が多数寄せられたため、実装することになったという。
実はパナソニックの法人向けソリューションである多言語音声翻訳サービス「対面ホンヤク」においても「翻訳結果確認」という機能が実装されており、KAZUNA eTalk5の「確認翻訳機能」は、まさにその機能と同様のものといえる。
特に法人利用では、可能な限り正確に伝える必要があるというニーズが高いため、利用者自身が翻訳精度を確認できるのは重要になってくる。そういった意味では、さらなる法人需要を掘り起こす可能性がある機能といえるだろう。
■対応言語数の強化
対応する言語を大幅に増加することも発表された。これもアップデートによる機能拡張だが、こちらは確認翻訳機能とは異なり「有償オプション」として2020年2月から提供を開始する予定だ。
翻訳に対応する言語を追加
しゃべって翻訳(音声翻訳)機能においては、これまでの73言語から39言語を追加して112言語に、撮って翻訳(OCR翻訳)機能においては、これまでの8言語から47言語を追加して55言語に対応する。
2020年2月から、公式オンラインショップ「KAZUNA eSHOP」で販売を開始する予定。価格は税抜きで4,980円。
増田氏によると、法人利用者からの要望が多かったとのことで、対応言語数の強化についてもユーザーニーズに応えた形だという。
■翻訳アプリの提供
アップデート情報の後に説明があったのはAndroid、iOS向けの翻訳アプリの提供予定についてだ。これまで専用機として展開してきたKAZUNA eTalk5をアプリ化するというもので、2020年2月から順次提供をはじめる。
KAZUNA eTalk APP for Android&iOSの概要
KAZUNA eTalk APP for Androidの画面
画面下部で機能を切り替える
KAZUNA eTalk APP for AndroidおよびKAZUNA eTalk APP for iOSは、KAZUNA eTalk5で実装されている「しゃべって翻訳」「撮って翻訳」「会話(チャット翻訳)」をスマホ上で利用できる有料アプリだ。
3カ月版は3,980円(税抜き)、12カ月版は9,980円(税抜き)で、Android向けアプリは法人への直接提供が2020年2月からの予定、Google Playでの提供が2020年3月を予定している。iOS版はやや遅れ、今夏までにApple Storeでの提供開始を目指す。
KAZUNA eTalk APP for Android&iOSの価格と提供開始時期
KAZUNA eTalk5自体がAndroidベースで作られているため、アプリ版の開発もそれほど長い期間はかからない一方で、iOS版は新規開発になるためAndroid版よりもリリース期間が遅れてしまうとのこと。
しかし、なぜこのタイミングでアプリ化することになったのか。増田氏によると、これもやはりユーザーニーズなのだという。
インバウンド需要の拡大による翻訳ニーズの増加
専用機のデメリットをアプリ化で補完する
オリンピックイヤーとなる今年は、これまで以上にインバウンド需要の拡大による翻訳ニーズの増加が見込まれるが、長期間だけではなく短期間のニーズもあるのではないかという。
増田氏は「確かにオリンピックによってたくさん海外の方がいらっしゃる、2025年には大阪で万博もある。しかし、業態によっては短期間の翻訳ニーズもあるでしょう」とした上で、現状のソリューションとしては翻訳機を購入する手段が中心であり、その場合、導入コストの負担が増大することを指摘した。
また、企業からは「翻訳機は持っていないが、タブレットはある。このタブレットで使えないだろうか?」などといった相談も受けていたのだという。
こうした背景から「短期間利用のニーズによる低コストで導入しやすい翻訳ソリューション」として、KAZUNA eTalk APPを開発し、提供することになったそうだ。
翻訳機を手がけているメーカーは、少なからず専用機であるメリットやポリシーを持って展開している。TAKUMI JAPANにとってもそれは同様だろうが、逆に専用機で培ったノウハウをスマホアプリとしてフィードバックし、製品化するのはあっても良い試みだと感じた。
実際に展示エリアでスマホにインストールされたアプリを操作してみたところ、画面の大きさによる翻訳テキストの見やすさや、カメラ翻訳によるテキスト表示の文字量の多さ、さらに普段使い慣れているまたは持ち慣れているスマホのため操作がしやすいなど、好印象を受ける点が多かった。
KAZUNA eTalk5、KAZUNA eTalk APPに関する発表内容のまとめ
最後に、展示エリアでKAZUNA eTalk5の「確認翻訳」および、KAZUNA eTalk APPの機能や操作について説明員に聞いてみたので、その様子を動画で紹介する。
■関連リンク
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・KAZUNA eTalk 5 | 製品情報
・eTalk5アプリで登場。 | KAZUNA
(引用元:livedoor news)