日本の5Gがいよいよスタート!総務省が周波数帯割当を認可 |
総務省は10日、電波監理審議会を開催して「第5世代移動通信システム(以下、5G)」の導入のための特定基地局開設計画の認定について諮問したところ原案を適当とする旨の答申を受けたため、これを踏まえて条件を付した上でそれぞれの申請者の開設計画に対して周波数を指定して認定を行う予定だと発表しています。
これにより、3.7GHz帯(n77・n78)および4.5GHz帯(n79)においてはNTTドコモが3600〜3700MHzおよび4500〜4600MHzの2枠、KDDIおよび沖縄セルラー電話が3700〜3800MHzおよび4000〜4100MHzの2枠、ソフトバンクが3900〜4000MHzの1枠、楽天モバイルが3800〜3900MHzの1枠の各100MHz幅が割り当てられます。
またミリ波(mmWave)となる28GHz帯(n257・n258・n261)においてはNTTドコモが27.4〜27.8GHz、KDDIおよび沖縄セルラー電話が27.8〜28.2GHz、ソフトバンクが29.1〜29.5GHz、楽天モバイルが27.0〜27.4GHzのそれぞれ1枠の400MHz幅が割り当てられます。今後、各社では認可された周波数帯において2020年3月より順次、5Gサービスを提供することになります。
各社の申請における計画
総務省では5Gの導入のための特定基地局開設計画の認定の申請を2019年1月24日〜年2月25日まで受け付けていましたが、これに対してNTTドコモおよびau(KDDIおよび沖縄セルラー電話)、ソフトバンク、楽天モバイルから申請がありました。
これらの申請について電波法第27条13第4項の規定に基づき審査を行ったところ、いずれの申請も当該規定に適合すると認められたため、各社の希望や計画内容に基づいて申請に係る開設計画の認定について電波監理審議会に諮問を行いました。
その結果、原案を適当とする旨の答申を受け、3.7GHz帯および4.5GHz帯ではNTTドコモに2枠、auに2枠、ソフトバンクに1枠、楽天モバイルに1枠、28GHz帯ではNTTドコモおよびau、ソフトバンク、楽天モバイルにそれぞれ1枠を割り当てることが決定しました。
5Gの割当結果
各社の計画ではサービス開始時期および設備投資額は、NTTドコモが2020年春から約7,950億円、auが2020年3月から約4,665億円、ソフトバンクが2020年3月頃から約2,061億円、楽天モバイルが2020年6月頃から約1,946億円となっています。
また5G基盤展開率および設置する特定基地局数(3.7および4.5GHz帯・28GHz帯)は、NTTドコモが97.0%(全国)および8001局・5001局、auが93.2%(全国)および30107局・12756局、ソフトバンクが64.0%(全国)および7355局・3855局、楽天モバイルが56.1%(全国)および15787局・7948局。
なお、割当に当たって総務省では各社に対して以下の条件を付しており、さらにソフトバンクと楽天モバイルには個別に条件も付与しています。
共通
1)都市部・地方部を問わず、顕在化するニーズを適切に把握し、事業可能性のあるエリアにおいて、第5世代移動通信システムの特性を活かした多様なサービスの広範かつ着実な普及に努めること。
2)ネットワーク構築に当たっては、第5世代移動通信システムの特性を十分に活かした多様なサービスを提供するために必要不可欠である光ファイバの適切かつ十分な確保に努めること。
3)平成30年7月豪雨や平成30年北海道胆振東部地震等での被害による通信障害に鑑み、停電対策・輻輳対策や通信障害の発生防止等の電気通信設備に係る安全・信頼性の向上に努めること。
4)「情報通信ネットワーク安全・信頼性基準」(昭和62年郵政省告示第73号)、「政府機関等の情報セキュリティ対策のための統一基準群(平成30年度版)」及び「IT調達に係る国の物品等又は役務の調達方針及び調達手続に関する申合せ」(平成30年12月10日関係省庁申合せ)に留意し、サプライチェーンリスク対応を含む十分なサイバーセキュリティ対策を講ずること。
5)周波数の割当てを受けていない者に対する電気通信設備の接続、卸電気通信役務の提供その他の方法による特定基地局の利用の促進に努めること。特に、GPRSトンネリングプロトコルが用いられる通信方式を用いて電気的に接続する方法による特定基地局の利用の促進に努めること。
6)IoT向けサービスや個人向けサービスも含め、第5世代移動通信システムの多様な利用ニーズに対応した使いやすい料金設定を行うよう努めること。
7)既存免許人が開設する無線局等との混信その他の妨害を防止するための措置を講ずること。
8)移動通信システムが国民にとって重要な生活手段になっていることに鑑み、不感地域における基地局の着実な開設に努めること。
9)卸電気通信役務の提供、電気通信設備の接続その他の方法による特定基地局の利用を促進するための契約又は協定の締結の申入れが、4600MHzを超え4800MHz以下又は28.2GHzを超え29.1GHz以下の周波数を使用する者からあった場合には、円滑な協議の実施に努めること。ソフトバンクのみ
3)過去に発生した重大事故の再発防止策の徹底に努めるとともに、平成30年7月豪雨や平成30年北海道胆振東部地震等での被害による通信障害に鑑み、停電対策・輻輳対策や通信障害の発生防止等の電気通信設備に係る安全・信頼性の向上に努めること。楽天モバイルのみ
10)認定を受けた移動通信事業者は自らネットワークを構築して事業展開を図るという原則に従い、基地局の着実な開設
に努めること。
11)特定基地局の円滑かつ確実な整備のため、基地局の設置場所の確保及び工事業者との協力体制の構築に努めること。
12)電気通信事業の確実な運営のため、必要な社内体制の整備に努めること。特に、特定基地局その他電気通信設備の適切な
運用のため、無線従事者など必要な技術要員や基地局の開設に必要な人員の確保、配置に努めること。
13)競争に伴う経営環境の変化が生じた場合においても、設備投資及び安定的なサービス提供のために必要となる資金の確保
その他財務の健全性の確保に努めること
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX – Facebookページ
・総務省|第5世代移動通信システムの導入のための特定基地局の開設計画の認定
(引用元:livedoor news)