SONYのプレミアムスマホ「Xperia XZ2 Premium」のカメラ機能をチェック! |
ソニーモバイルコミュニケーションズ(以下、ソニーモバイル)が今夏に投入する約5.8インチ4K HDRディスプレイを搭載するAndroidスマートフォン(スマホ)「Xperia XZ2 Premium」。日本ではNTTドコモから「Xperia XZ2 Premium SO-04K」、auから「Xperia XZ2 Premium SOV38」として8月中旬以降に発売予定だ。
Xperia XZ2 Premiumの製品の特徴は4K HDRのコンテンツ視聴と4K HDRの動画撮影が可能であることに加え、ソニーモバイルの「Xperia」シリーズとして初のデュアルカメラ仕様となり、背面にカラーセンサーとモノクロセンサー2つのカメラを搭載して暗所での撮影が強化されている点にある。
今回は発売が近づいてきたこともあり、ソニーモバイルよりXperia XZ2 Premiumの試作機を試す機会を得たので、新しいカメラ機能について実際に撮影した写真や動画を含めて紹介したいと思う。なお、これまでに「HUAWEI P20 Pro」や「Galaxy S9+」、「iPhone X」などのXperia XZ2 Premiumを含めた注目7機種のカメラ比較も行っているので是非合わせてご覧いただきたい。
Xperia XZ2 Premiumの画面は9:16の4K(2160×3840ドット)の「トリルミナスディスプレイfor mobile」を搭載する。既存の「Xperia XZ Premium」からは解像度は4Kのまま据え置きだが、画面サイズが約5.5インチから大きくなった。
Xperia XZ2 PremiumとXperia XZ PremiumはともにHDR表示に対応した高輝度で高精細なIPS液晶パネルを使用している。そのため、特にHDR表示では光の表現に力を発揮する一方で、有機ELのような沈んだ黒表示は苦手である。
一方でコントラストはうまく制御しており、表示するドット数も多いことからトーンジャンプの少ない滑らかなグラデーション表示が得意であるという印象だ。
Xperia XZ2 Premiumは横幅約80mm、画面サイズは約5.8インチということで片手操作が難しいが、ナビゲーションバーを左右にスワイプすることで、画面を片側に寄せることができ、片手操作も難なくこなす。
しかしながら、重さが約234gとずっしりとした重さがあるので、できれば両手で操作したいところ。なお、開発担当者によると、重さの要因のひとつが背面のガラス化にあるのだという。割れにくくするための厚さの確保とラウンド形状が重量増となっているそうだ。
背面には指紋センサーとデュアルカメラがある。ソニーらしいシンメトリーなレイアウトは健在だ。指紋センサーの位置は、本体サイズの割に中央に寄っているため、慣れるまでカメラを触ってしまうことがあった。
デュアルカメラは独自開発の「Motion Eye Dualカメラシステム」となっており、有効画素数約1920万画素の裏面照射積層型CMOSイメージセンサー(カラー) 「Exmor RS for mobile」と、有効画素数約1220万画素の裏面照射積層型CMOSイメージセンサー(モノクロ) 「Exmor RS for mobile」からなる。
フロントカメラには、有効画素数約1320万画素の裏面照射積層型CMOSイメージセンサー Exmor RS for mobileの本格的なカメラを搭載する。今夏モデルでは「Xperia XZ2」や「Xperia XZ2 Compact」のフロントカメラは画素数が低くなってしまったが、Xperia XZ2 Pemiumでは従来通りとなっている。
カメラアプリのユーザーインターフェース(UI)は、左側におまかせオートやマニュアルモード、動画撮影などのモード切替、右側にはシャッターボタンがある。
おまかせオートモードは、被写体にカメラを向けるだけで綺麗な写真に仕上がる
おまかせオート時には、シャッターボタンの下にデュアルカメラを使ったボケ効果やモノクロ撮影モードの呼び出しボタンがあるが、試作機ではまだ実装されておらず試すことができなかった。これらは発売後のソフトウェア更新によって対応する予定だという。
マニュアルモード時には、シャッターボタンの上にデュアルカメラの切替ボタンがあり、通常の最高ISO感度は12800だが、デュアルカメラに切り替える事で最高ISOの51200という高感度撮影が可能となる。
そこで、試しにISO感度を自由に設定できるマニュアルモードを使って、高感度の撮影テストを行ってみた。
スポーツ撮影などに使用するような高速なシャッタースピード1/2000秒に設定したため、ISO1600でもこれぐらいの明るさにしかならない。
スマホで設定できる機種まだまだ少ない高感度域のISO6400でもこの明るさだ。
ISO12800ならシャッタースピード1/2000秒でも明るい写真が撮影できるようになった。ややノイズは増えるものの、色再現はまだ許容範囲だ。ちなみに、肉眼で見る明るさに近い。
ISO25600は肉眼では薄暗い室内でもライトを当てたかのような明るさとなった。カラーノイズを消すために色が濁りだしている。暗い室内でも動きものでも“ピタッ”と止めることが可能な1/2000秒でこれだけ明るく撮れるのであれば撮影の幅が広がりそうだ。
ISO51200では1/2000秒というシャッタースピードでも明るすぎる露出となった。シャドー部分が緑色となったが、これまでスローシャッターによる手ブレが発生するため、苦手だった夜の手持ち撮影も安心して行うことができる。
デュアルカメラでのISO12800は、ノイズが少なく明るく写る印象だ。
カラーセンサーのみのISO12800は、暗部がザラザラしている。写真的にはこちらの方が自然に見えるように感じた。
なお、デュアルカメラ撮影時にはカメラの視差によって近すぎる被写体の色再現が正確に
行われなくなる。
iPhone 8 | 1/4秒 | ISO250
続いてXperia XZ2 Premiumのおまかせオートと「iPhone 8」の夜景撮影比較を行ってみた。iPhone 8は、ISO感度をあまり上げずにシャッタースピードを遅くして明るさを確保する。
Xperia XZ2 Premium 1/16秒 ISO2500
一方のXperia XZ2 Premiumは、ISO感度を上げてシャッタースピードを速くする露出プログラムだ。これは高感度でもノイズが少ないことから、感度を上げて手ブレおよび被写体ブレを軽減するというデジタルカメラのような設定となっているようだ。
Xperia XZ2
兄弟機種のXperia XZ2との比較でも同様に、Xperia XZ2はISO500でシャッタースピード1/16秒であるのに対して、Xperia XZ2 Premiumは、ISO1250でシャッタースピード1/32秒となった。
Xperia XZ2 Premium
同じXperia XZ2シリーズであるものの、Xperia XZ2 Premiumはシャッタースピードが速くなり、積極的に高感度を使うという露出プログラムであることがわかった。
またXperia XZ2 Premiumは動画撮影時にも最高ISO12800の高感度撮影が可能だ。なお、動画撮影時にはISO感度の設定はできないため、状況に応じて感度が変わることとなる。以下に撮影サンプルを掲載しておく。
動画リンク:https://youtu.be/fgAQYIXu6J4
Xperia XZ2 Premiumの通常の4K動画撮影は30Pであるが、HDR撮影時には24Pまでコマ数が減ってしまう。これは動画の1フレームを記録するために通常の露光と明るい部分を写し込む短露光の2フレームを取得して1枚に合成するためであるという。なお、FHD(1920×1080ドット)サイズのHDR撮影でも24Pとなる。
HDR撮影の特徴は逆光や光が大きく変化するシーンでも安定した明るさで撮影するため、撮影時に難しい設定の必要がない。HDRというと難しく、マニアックな設定のように感じるかも知れないが、初心者やカメラに詳しくないユーザーにこそつかって欲しい機能である。
次にXperia XZ2 Premiumで撮影した4K HDR動画の作例を紹介する。なお、HDR動画はXperia XZ2 Premiumだけではなく、HDR対応のスマホならHDR視聴可能である。
動画リンク:https://youtu.be/S0yfhOkyJNo
動画リンク:https://youtu.be/uXly-ZpWXEQ
動画リンク:https://youtu.be/RGLtdfowvOE
Xperia XZ2 Premiumで撮影したHDR動画は、そのままYouTubeにアップロードして共有することが可能である。Xperia XZ2 PremiumがなくてもHDR対応のテレビ(TV)やスマホで、HDR映像を楽しむことができるというわけだ。
HDR動画に関してはXperia XZ2でも十分に綺麗に撮影できるため、こちらもオススメである。傾向としては、Xperia XZ2 PremiumよりXperia XZ2の方がイメージセンサーのサイズが小さいこともあり、発熱が少し抑えられているように感じた。
【Xperia XZ2で撮影した4K HDR動画】
動画リンク:https://youtu.be/1Rs09DOnYGA
動画リンク:https://youtu.be/wT0lt9z_GS0
Xperia XZ2 Premiumは、試作機ということもあって製品版と画質が異なることがあるかと思うが、高感度撮影と4K HDR撮影と視聴が楽しめるスマホとして魅力的であると感じた。
なお、Xperia XZ2 Premiumは本体の幅が広く、さらに厚みがあり、背面がラウンド形状であることからスマホ向けのスタビライザーや三脚固定用のクリップなどが使えない、あるいは使いづらいことがあり、折角の動画撮影機能を活かせる機会が少ないところがマイナスポイントである。
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(引用元:livedoor news)
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