日本大学と関西学院大学によるアメリカンフットボールの定期戦で行われた悪質な反則行為について、23日、内田正人前監督と井上奨コーチが都内で会見を実施。前日には、反則を犯した日大選手が内田氏や井上氏の指示によるものと説明したが、両名はこれを否定している。
すると24日、NHK「クローズアップ現代+」では、「“つぶせ”危険タックルはなぜ?〜日大アメフトOBたちの証言〜」と題し、日大アメフト部OBの証言を匿名で放送。内田氏の指示に逆らうことができないといわれる同部の構造に迫った。
内田氏は、日大グループ全体の常務理事でもあり、人事担当としてグループ全体約7600人の人事権を握る“ナンバー2”といわれている人物だ。その立場がゆえに、選手はもちろん、コーチであっても内田氏に意見をすることははばかられ、いつしか絶対服従の構造ができあがってしまったという。
まず紹介されたのは、選手を干すことで奮起を促すという内田氏の指導に対する30代OB・A氏のコメントだ。
「すごく真面目な選手を干すというイメージ。僕が見たのは数人ですけど、いわれたことを愚直に実行するような選手だったりとか、アメフトに対して純粋な気持ちを持っている選手が多い」と話したA氏は、「(干されると)組織内での自分の立場がどこなのか、ちょっと不安になったりとか、そういう選手が多々いた。そういう状況に追い込まれるともっと目立とうとか、もっと頑張らなきゃっていう気持ちに追い込まれる」と続け、選手が精神的に追い込まれていく過程を説明した。
また、A氏は内田氏が持つ日大の人事権にも言及。「日大のコーチは半分くらいが日大の職員なんです。そうなってくると人事権を持っている監督のいうことは絶対。つまり自分が生活できなくなるから」と前置きすると、「それで更迭されたコーチもいます」と告白。「そうなってくると、子供とか家族がいるコーチ陣はいうことを聞かざるを得ない」などと見解を述べた。
さらに番組カメラにコメントしたC氏に至っては、内田氏がコーチに振るったという暴力を明かす。
「怖い監督ではありました。それは選手だけじゃなくてコーチも思ってると思います。監督が来ない練習ではそこまでいわないコーチも、監督が来た時には、なぜか強い口調に変わったり」と切り出すと、「監督が選手の前でコーチを殴ったり。見ている選手側は自分達のせいでコーチが殴られている(と思ってしまう)とか。監督には何もしゃべれない状況にはなります」と、部内の実態を明らかに。加えて、20代OB・B氏は、そんな内田氏のやり方を「逆らえないコーチを集めて、さらにそのコーチからは逆らえない選手を作る」と語っている。
(引用元:livedoor news)
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