Googleも促進する新メッセージ規格「RCS」を日本のNTTドコモとau、ソフトバンクが対応へ! |
Googleは22日(現地時間)、ショートメッセージサービス「SMS」を拡張して長文や画像・動画などを含んだより“リッチ”なメッセージが送受信できる規格「RCS(Rich Communication Services)」を利用したコミュニケーションサービスの取り組みを強化し、今後数ヶ月でより多くの国・地域における通信事業者においてRCSに対応したサービスが提供されると発表しています。
同社ではスペイン・バルセロナにて2018年2月26日(月)から3月1日(木)まで開催される「Mobile World Congress 2018(以下、MWC 2018)」に通信事業者やメーカーといったパートナー企業がRCSを使った展示を行うとしています。
また日経BPでは日本においてもNTTドコモおよびau(KDDI)、ソフトバンクの移動通信体事業者(MNO)3社がRCSに対応したサービスを年内にも導入予定で、特にKDDIとソフトバンクは「準備をしている」ことを認めて近く3社で発表すると伝えており、見出しでも「打倒LINE」と銘打っています。
RCSは移動体通信関連の業界団体「GSM Association(GSMA)」が策定したSMSを拡張した“リッチ”コンテンツ対応のメッセージサービスで、文字(テキスト)だけでなく画像などのファイルの送受信や位置情報の共有などのさまざまな“リッチ”コンテンツでコミュニケーションが行える規格となっています。
近いものとしてはソフトバンクなどが導入している「MMS(Multimedia Messaging Service)」があり、こちらは3GPPとOMA(Open Mobile Alliance)が仕様を決めているものの、通信事業者間で電話番号で送受信できなかったり、RCSのほうがよりしっかりと共通仕様が決められ、よりコンテンツが“リッチ”になったといったところでしょうか。
GoogleではそんなRCSに対応したメッセージアプリを開発していたJibe Mobileを2015年に買収し、その後、RCSに対応したAndroid向けアプリ「Android メッセージ」を提供しており、これまでにソフトバンクグループ傘下のSprintと提携して同社のAndroidでは利用できるようになるなどしています。
これにより、Sprintではサンドイッチチェーン「Subway」や宿泊予約サイト「Booking.com」および「SnapTravel」などがRCSを使った“リッチ”なマルチメディアメッセージを送信するなどしており、Googleでは43の通信事業者とメーカーと協力してRCSの普及を促進しているとしています。
過去1年間にメキシコのAT&TやAmerica Movil、カナダのFreedom MobileやRogers Communications、マレーシアのCelcom Axiata Berhad、ブラジルのOi、スウェーデンのTelia、スペインのTelefonica、ドイツのDeutsche Telekom、フィリピンのGlobe Telecom、フランスのOrange、ノルウェーTelenorなどが導入しているとのこと。
またGSMAが2016年11月に策定したRCSの相互運用についての仕様「Universal Profile」の初版には、NTTドコモやKDDIを含む通信事業者55社と、サムスン電子やHuawei Technologiesなどのメーカー11社、そして、OSを提供するGoogleとMicrosoftが賛同しています。
こういった流れから日本でもNTTドコモやau、ソフトバンクで導入することになりそうです。一方で、コミュニケーションサービス「LINE」が日本で普及した背景にはスタンプなどのコンテンツによるところも多く、また何よりOSに寄らないところが大きいと言えるかと思われます。
そのため、コンテンツとしては元々は絵文字やデコメールなどで各社ともに用意できる可能性はありますが、特に日本ではiPhoneが対応するかどうかでRCSが使われるかどうかは大きく変わってきそうです。
現状では、Androidでは通信事業者が対応していれば、Android メッセージをインストールしてSMSアプリに設定すれば使えるほか、Windows 10 Mobileでも対応していますが、iOSでは似たような「iMessege」はあるものの、RCSには準拠していないとのこと。
仮にiPhoneが対応したとしても通信事業者間で相互に電話番号で送受信できるといった程度ではLINEに取って変わるようには思えませんし、料金もSMSのように送信を有料にすればあまり使われなそうな一方、無料もしくはパケット量に含まれるようにすると“リッチ”な迷惑メールが増えないか心配にもなりそうです。
なお、日経BPでは当初はMWC 2018に合わせて発表する予定だったものの、調整が遅れて現時点では4月上旬をめどに共同発表の準備を進めており、現在、GSMAのUniversal Profileに賛同していないソフトバンクはMWC 2018に合わせて参加を発表するとしています。
https://youtu.be/NZzD934MMmU
アプリ名:Android メッセージ
価格:無料
カテゴリ: 通信
(引用元:livedoor news)
NTTドコモ
Universal Profile
Celcom Axiata Berhad
MWC 2018
Multimedia Messaging Service
日経BP
Rich Communication Services
Mobile World Congress 2018
ソフトバンク
Open Mobile Alliance
Rogers Communications
Deutsche Telekom
通信事業者
Huawei Technologies
RCS
GSM Association
Windows 10 Mobile
America Movil
Globe Telecom
コンテンツ
Comments are closed.