中国人観光客が使用するフィリピンで発行される「謎の国際免許証」の実態

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27日放送の「NEWS23」(TBS系)で、中国人観光客に広まっている「謎の国際免許証」を紹介した。

番組では、中国人観光客の間で使われている「謎の国際運転免許証」を取材。こうした「謎の国際運転免許証」を所持し、レンタカーで事故を起こすケースが相次いでいることが明らかになった。

国際運転免許証は加盟国内で共通して使用でき、自国と同様に車を運転することが可能になる。しかし、番組が取材したある中国人観光客の国際免許の発行元は、自国の中国ではなくフィリピンだった。記載されている住所も、所有者とまったく縁のないフィリピンだった。国際免許を発行するフィリピン自動車協会のガス・ラグマン会長は「この国際免許証は我々が発行したものではありません」と、この中国人観光客の国際免許が偽物だと断言した。

中国は国際条約に加盟していないことから、国際免許を発行できない。そのため、ネット上に乱立する国際免許の取得代行業者を通じ、国際免許を入手するケースが発生しているというのだ。番組の取材に対し、ある代行業者は「今日資料を送ってくれれば5日で届けます」と言い切り、発行に際し相手の国に出向く必要はないと説明していた。

こうした国際免許を手にした中国人観光客が、日本で交通事故を起こすケースも相次いでいるという。昨年12月、伊香保温泉(群馬県渋川市)の旅館が管理している駐車場で、中国人観光客が運転する車が他の車に接触。事故処理に立ち会った旅館の支配人によると、この中国人観光客もフィリピンで発行された国際免許を持っていたようで、警察官に「なんで(発行元が)違うの?」と追及されていたというのだ。

結局、「とりあえず本人の顔とも合ってるし、(内容も)間違いじゃないし、本人も申告してるからこれで処理しよう」ということで、国際免許の真偽を問うことなく、事故は処理されたという。

番組によると、国際免許証の真偽を確認するためには、発行国に照会する必要があるという。ところが、今回のケースにおいて、警察官は発行国に問い合わせしておらず、レンタカー会社も国際免許の真偽を確かめなかったそうだ。

スタジオではニュースキャスターの星浩氏が、この問題に関し、日本政府内の方針が一致していないと指摘。警察庁が違法免許問題を見過ごせないとしている一方、国土交通省は「観光に響くんじゃないか」と心配しているという。さらに外務省は、日中関係の悪化の可能性を懸念しているというのだ。星氏は、問題解決の難しさを語りつつ、日中両国で善後策を取る必要性を訴えた。

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(引用元:livedoor news)

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