ワールドワイドで数万人を超えるITプロフェッショナルのコミュニティを運営するCompTIAがメディアセミナ…

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CompTIAは、2019年8月28日に都内の会場で、日(水)に「 CyberSecurity skilled workforce challenges and opportunities 」をテーマとしたメディア向けのセミナーを開催した。当日は同社のプレジデント兼CEOのトッド・ティビドー氏などが登壇し、近年 IT 業界が抱えるセキュリティ要員不足の課題や今後の動向について講演した。

■今の時期はチャンスがいっぱい!だからこその落とし穴も・・・
ティビドー氏は「今日のテクノロジー、ITを話すに当たっては大変興味深い時期に来ている。意義のある製品を市場に出している段階だからだ」としながら、スマートシティやAI、バイオメトリックス、ARなどさまざまな製品が出ていることを強調。機械学習やAIなど、パラダイムシフトをもたらすような製品が出ており、それがかつてないような数、速度でいろいろな製品に導入されていると語る。

ティビドー氏はまた、「日本にとってもよい機会があると考えている。日本が世にもたらすことができる新しい技術をどんどん市場に打ち出して行ける時期だからだ」と語る。

しかし新しい技術は新しいが故に脅威となってしまうこともある。サイバー攻撃などがそれに当たる。携帯電話の時代はネットワークに繋がっているのはコンピューターだけで、その数も数億くらいだと考えていた。

しかしコンピューターに加えて携帯機器をネットワークにつなげることで、アクセスポイントは何十億という数にまで膨れ上がった。IoTによるスマートシティや自動運転なども展開されており、今後は百億単位でのアクセスポイントの増加が予想される。これはハッカーに対して、攻撃対象を何十億も用意したのと同じだ。「現状ではハッカーのほうが善意を持っている人々より一歩先にいる状況だ」(ティビドー氏)。

■攻撃が常態化したことで感心が薄れている
過去1年半では、マルウェアを使った攻撃、中でもランサムウェアによる攻撃はかなりの数に伸びている。個人情報に関する被害について同社は着目しているが、「そのために法人宛に行われた攻撃や規模についての感心が失われているようにも思える」とティビドー氏。ビジネスに対しての被害、被害金額は日々多くなっている。

ハッカーに与える隙間は、人的ミスにより起こされている状況がいまも多くなっている。しかし業界的にもセキュリティを担当する人材が不足しており、日本では20万人の人材が不足しているという。世界でも200万人が足りない。

サイバーセキュリティに関わる人材は上級の人たちを想像するが、関わっているのは中級か入門レベルの人が多いのが実態だ。こうした人たちはヘルプデスクやテクニカルサポート、クラウドの管理者といった業務を担っている。たとえば、国防総省の中でセキュリティを担当し、北朝鮮からの攻撃に対して対策を講じている人ばかりではないのだ。

■セキュリティの専門家育成が急務
そこでCompTIAが担当するのが、こうした人材のスキルを高めること。同社にはSecurity+、CySA+、CSSPといったさまざまな資格が用意されている。

「大学の学生が将来サイバーセキュリティの分野で業務を進めていくための研修がまだまだ足りていない」とティビドー氏。業界の人たちの声やニーズを聞いてみると、大学で教えられているものは、ニーズの半分程度だった。これは大学に非があるのではなく、有資格者が足りないということ。そのため学生たちがサイバーセキュリティの分野を十分に学ぶことができないでいる。

サイバーセキュリティ業界に入ってくる人たちに、この分野がどれほど興味深く、収入的にも魅力的で質の高い仕事に就けると言うことをメッセージとして伝えきれていないという現状もある。そこで同社としてはこのギャップを埋めるため、オンデマンドの教材を提供したいと考えているとティビドー氏。この教材を活用して、学校でも利用できる体制を取ることを考えている。「日本に我々が戻ってくるときには、キャリアパスとしてこの教材による指導を学生たちに提供できることを期待している」(ティビドー氏)。ティビドー氏は来年の1月に再来日することを予定しているそうだ。

「そのころには教材を希望する全国の学校に渡せるような状況になっていると思う。今後の情報に注目してほしい」とティビドー氏は語った。

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(引用元:livedoor news)

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